『TOKYO』の13曲目は【最初の光~飛翔】。
【最初の光~飛翔】とは,朝の「目ざめの光」であり,静寂を破る「小鳥たちのさえずり」である。夜明け前の静寂が朝日とともに失われ,家族でのにぎやかな朝食が始まるのだが,一羽の小鳥は,再び静寂を求め天高く飛翔するストーリー?
そう。【最初の光~飛翔】には,家族団らんの温かさと独身貴族の心地良さが同居している。そのどちらもが美しい。
【最初の光~飛翔】は,前半の【最初の光】をヴァイオリニスト=中西俊博が,後半の【飛翔】をアキコ・グレースが書き分けているので,管理人も,前半を静,後半を動と決めつけることができさえすれば,一端のレビューとして成立するように思う。
しかしそうは書けない。【最初の光~飛翔】は単純ではない。これは完璧な共作である。2人の名作曲家が曲想において一致している。見事なストーリー展開をアキコ・グレースがジャズ・ピアノで脚色していく。
ラストに感じる“高揚感”は,天高く飛翔した小鳥の水浴びである! 翼をおもいっきり広げていくと,独りだったはずなのに家族の翼とぶつかってしまう。家族団らんの音が最高にスリリング!
AKIKO GRACE : Piano
KIYOTO FUJIWARA : Bass
TAPPY IWASE : Drums
TOSHIHIRO NAKANISHI : Violin
CHIEKO KINBARA STRINGS
HARUKO YANO, NAORU KOMIYA, YUKIKO IWATA : 1st Violin
NAGISA KIRIYAMA, NORIYO OHBAYASHI, YUKO OHKUBO, MOTOKO FUJIIE : 2nd Violin
YUJI YAMADA, HIROHITO FURUGAWARA : Viola
MASAMI HORISAWA, AYANO KASAHARA : Cello
コメント
コメント一覧 (2)
秋の光線を見るとさみしさを感じます。おせんちではなく年増のせいです。アキコ・グレースには魂抜かれそうです。