JUNKO ONISHI LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD-1 “ジャズの殿堂”と言えばビレッジ・バンガードであろう。
 そのビレッジ・バンガードに,日本人が初めてステージに立った。しかも6日間連続公演である。ジャズ・ピアニスト大西順子である。

 これはジャズ・ファンにとっては「国民的なビッグ・ニュース?」に違いないのだが,いかんせん,新聞のスミで小さく取り上げられたにすぎなかった。
 しかしこの大偉業は,大偉業の価値を知る人々の手によって記録されていた。それが『JUNKO ONISHI LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD』(以下『ビレッジ・バンガードの大西順子』)である。

 「大西順子のにとっては小さな一歩だが,日本人ジャズメンにとっては大きな一歩」(by アームストロング風)…と,紹介したいが『ビレッジ・バンガードの大西順子』は単なる歴史のドキュメンタリーなどではない。これぞジャズのドキュメンタリーである。

 これはもうどうしようもない不可抗力であるが,大西順子には“日本人初”や“女性初”という言葉が一生ついてまわることだろう。
 しかし『ビレッジ・バンガードの大西順子』に関しては“本場の観客を熱狂させた初めての”と呼んでもらいたい。

JUNKO ONISHI LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD-2 『ビレッジ・バンガードの大西順子』は,ジャズ・ピアニスト大西順子のドキュメンタリーであって,ジャズライブそのものである。

 そう。実力で“ジャズの殿堂入り”を勝ち取った大西順子は「J-ジャズ界の野茂英雄」である。

  01. SO LONG ERIC
  02. BLUE SKIES
  03. CONCORDE
  04. HOW LONG HAS THIS BEEN GOIN'ON
  05. DARN THAT DREAM
  06. CONGENIALITY

(サムシンエルス/SOMETHIN'ELSE 1994年発売/TOCJ-5570)
(ライナーノーツ/児山紀芳)
★スイングジャーナル誌選定【ゴールドディスク】
★1995年度ジャズ・ディスク大賞【銀賞】受賞
★1995年度読者人気投票【ジャズマン・オブ・ザ・イヤー】受賞
★1995年度読者人気投票【アルバム・オブ・ザ・イヤー】受賞
★1995年度読者人気投票【コンボ・オブ・ザ・イヤー】受賞
★1995年度読者人気投票【ピアニスト・オブ・ザ・イヤー】受賞

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