
『ピアノ・クインテット・スイート』を聴き通すと,大西順子のルーツが,デューク・エリントンでありセロニアス・モンクであり,そしてオーネット・コールマンなのがよ~く分かる。
ただし大西順子のコンボは,他の誰とも似ても似つかないオリジナルの雨嵐にKOされること間違いなし! 大西順子のジャズ・ピアノが,ピアノ・トリオ以上に響いている。
大西順子の頭の中で鳴っている音楽を,ついに表現することができるメンバーと巡り会えた。そのキーパーソンがフリー・ジャズ系アルト・サックス奏者の林栄一である。

林栄一の魅力をいかんなく引き出しつつも,大西順子の音楽として取り込む名バンド・リーダー。もっともっと大編成の大西コンボも聴いてみたいと切に願う。
『ビレッジ・バンガード』での2枚のライブ盤で,過熱する人気に追いついた大西順子が『ピアノ・クインテット・スイート』で,人気を追い越した!
『ピアノ・クインテット・スイート』は,J-ジャズの歴史に残る「金字塔」である。
01. PIANO QUINTET SUITE
02. PEGGIE'S BLUE SKYLIGHT
03. INTERLUDE 1
04. NATURALLY
05. INTERLUDE 2
06. THE TROPIC OF CAPRICORN
07. TONY
08. ORANGE WAS THE COLOR OF HER DRESS, THEN BLUE SILK
09. TAKE THE A TRAIN
(サムシンエルス/SOMETHIN'ELSE 1995年発売/TOCJ-5576)
(ライナーノーツ/藤本史昭)
★1995年度ジャズ・ディスク大賞【日本ジャズ賞】受賞
(ライナーノーツ/藤本史昭)
★1995年度ジャズ・ディスク大賞【日本ジャズ賞】受賞
コメント