
超一流のバカテク・メンバーを擁する「“電化”ザ・トリオ」のお披露目作=『REAL』(以下『リアル』)は,エレクトリック・ピアノとエレクトリック・ベースの音が印象深いのが欠点か?
アコースティックの名演たちがローズの音色に霞んでいる。それ程の破壊力を持つ「“電化”ザ・トリオ」の登場に,最初はガッツ・ポーズした管理人だったが,CDを聴き込むにつけ違和感の方が大きくなる。う〜む?
『リアル』で小曽根真が“ジャズしている”のは【セカンド・ソーツ】と【ブルース・オブ・オズ】の2曲のみ。後はコンテンポラリー・ジャズにカテゴライズされそうな“軽い”演奏が続いている。
クールでカッコいい「電化・ザ・トリオ」も悪くないが,全体として標準的なジャズの枠内から抜け出せてはいない。
“やんちゃ坊主”小曽根真が『リアル』の録音で夢中になったのは,ピアノ・トリオという“ジャズ”ではなくローズ・ピアノという“大人のおもちゃ”であった。

シチュエーションは夜。友人たちとの酒のお供に『リアル』をどうぞ。
01. Central Booking
02. New Child Is on the Way
03. The Blue Zone
04. October Song
05. Second Thoughts
06. You're Not Alone
07. Dance on the Beach
08. Blues of Oz
09. Dali
10. Memories of Mom
(ヴァーヴ/VERVE 2005年発売/UCGJ-7005)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
(ライナーノーツ/小曽根真)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
(ライナーノーツ/小曽根真)
コメント