
野呂一生が影響を認める,ハービー・メイソン流の「音の引き算」にある。
ハービー・メイソンが,桜井哲夫+神保彰の日本最強リズム隊に“手を入れた”結果,カシオペアは世界に通じる「シンプルでパワフルなビート」&「タイトでダンサブルなグルーヴ」を身に着けた。
この“スカスカな”音に,デビュー当時のキャッチ・フレーズ「スピード,スリル,テクニック」の面影はない。
野呂一生がライナーノーツの結びで「何となく使用前,使用後みたいなニュアンスも感じる訳ですが,カシオペアは,こんなになりました」と書いていることからすると,このリメイクは自分たちの意に反してのこと?
楽器を弾き倒したい盛りの若者4人に“おあずけ”を喰わせることができたのは“世界のビッグ・ネーム”ハービー先生の指示だったから?
【ASAYAKE(SUNRISE)】のリズム・グッドなギターの尻切れトンボ。【TAKE ME】の,野呂一生言うところの「向谷実による琴とピアノをツリ糸で縛って33回振り回したようなサウンドのテーマ」。ラテン・ドーロな【SPACE ROAD】のクイッカーの雄叫びに,カシオペアの“激変”を感じる。

しか〜し,管理人が『アイズ・オブ・マインド』を今でも愛聴する理由は“アレンジャー”ボブ・ジェームス・マジック! 例のアレです。
01. Asayake (Sunrise)
02. A Place In The Sun
03. Take Me
04. Lakai
05. Eyes Of The Mind
06. Black Joke
07. La Costa (Intro)
08. La Costa
09. Magic Ray
10. Space Road
(アルファ/ALFA 1981年発売/VRCL-2225)
(ライナーノーツ/野呂一生)
(ライナーノーツ/野呂一生)