
T−スクェアのメンバー5人も,実際にサーキットへ足を運ぶにつれ,F−1の魅力に,そしてセナの魅力に惹きつけられていった。
CDジャケットに刻まれた「DEDICATED TO SENNA」の文字。
そう。『SOLITUDE』(以下『ソリチュード』)は,セナを愛した「T−スクェア & フレンズ」が“哀悼の意”を込めて作り上げた「アイルトン・セナ・トリビュート」。
企画CDと来れば,既発のトラックを集めたコンピレーション盤が多いが『ソリチュード』は【FACES】を除く7曲もの書き下ろし収録。この事実にT−スクェアのセナへの熱い思いが表われている。
全曲マイナー調の『ソリチュード』は湿度が高く“祭りの後の静けさ”が漂っている。
【SOLITUDE】での“英雄の死”の賛歌が美しい。【QUIET MOMENT】は“文句なし”のフレットレス・ベース。【GOOD−BYE HERO】での“空元気”に慰められる。ハイライトはコンポーザー=則竹裕之の“最高傑作”【HEAVEN KNOWS】のリプライズ。『GRAVITY』4年前の難波正司のピアノを聴くと沈痛な思いがする。

【FACES】がプロストのテーマで【明日への扉】がセナのテーマだったなら,曲調と人柄が“しっくり”きたのにと思っています。
01. HEAVEN KNOWS
02. SOLITUDE
03. NO END RUN
04. SALAMANDER
05. QUIET MOMENT
06. GOOD-BYE HERO
07. FACES (1994 Re-Mix Version)
08. HEAVEN KNOWS (Reprise)
(ソニー/SONY 1994年発売/SRCL3001)
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