『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,T−スクェアが“いつもお世話になっております”神戸のライブ・ハウス「CHICKEN GEORGE」20周年をお祝いしたスペシャル・ライブの全20曲完全収録盤。
『FRIENDSHIP』で,安藤まさひろと伊東たけしのユニット体制となったT−スクェア。
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』のメンバーは,ギターの安藤まさひろ,アルト・サックスの伊東たけし,キーボードの和泉宏隆,ベースの須藤満,ドラムの則竹裕之の「伝説の5人」。しかし和泉宏隆は独立後にジャズ・ピアニストへの専念宣言。サポートとしてシンセサイザーの林良が加わっている。
この人選は意図的なものではなく,単純に1楽器につき1人,スクェアへの在籍年数が長いメンバー順の集まりだとか。今回のバンド名も「CHICKEN GEORGE」20周年記念のスペシャル・ライブのため,T−スクェアではなく20年前のザ・スクェア名義としているが,ザ・スクェア名義+「伝説の5人」でのライブとなったのは『FRIENDSHIP』で復帰した,スクェア4代目の“出戻り”フロントマン=伊東たけしへの配慮ありありなのでは?
そう。スクェア・ファンにとって『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,伊東後期の“お披露目”ライブ! 伊東たけしに気持ち良く演奏して欲しい!
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』の聴き所は,バンド形態解消後のバンド・サウンドの変化と本田時代の4曲の2点。本田雅人の“手垢のついた”【PIOGGIA DI CAPRI】【勇者(YUH−JA)】【明日への扉】【MEGALITH】を伊東たけしがどう料理するか?
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,本田雅人ビイキで伊東たけしビイキな管理人が,伊東たけしに“引き分けに持ち込んで欲しい”と願いながら心臓バックバクで聴き始めた,ある意味,思い出のCDなのである。
ザ・スクェア時代=伊東前期の代表曲を,そして本田時代の代表曲を,伊東後期のアドリブで塗り替えていく! これが新しいザ・スクェアの音&新しいT−スクェアの音!
全体としては懐かしいのに,所々でアレっと思う。変化したのは10年間の武者修行を積んできた伊東たけしだけではない。(安藤まさひろも含めて)和泉宏隆も須藤満も則竹裕之も10年前とは変化している。「伝説の5人」が5人とも成長した後の再集結。ざっくり言えば,スクェアが「フュージョンからジャズに」寄っている。
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は“ライブ・ハウス”「CHICKEN GEORGE」での演奏。観客の熱狂がステージにダイレクトに伝わっていく。いつも以上に盛り上がった「伝説の5人」が“地”を出していく。
相変わらずキメキメも多いが,過去にはユニゾンで楽しくキメていたものを,ソロ活動が増えた今では自分1人でカッコ良くキメきれてしまう。こじゃれてしまう段階も卒業した。富と名声を手にした後での音楽活動が,熱気や興奮やパワーをアドリブで表現するジャズ的手法へと向かわせた? “王道のスクェア・サウンド”そのままに“フレージングのパワー”が増している。
しか〜し,意識的にジャズに寄ろうと5人の“手癖”は変わらない。どうにも抑えられない衝動なのか? 安藤メロディに自然と反応してしまう“手癖”こそ“J−フュージョン・バンド”ザ・スクェアの出身者の証しである。
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』で注目の本田時代の伊東後期ヴァージョン批評。
【PIOGGIA DI CAPRI】では“久々の”フルート・ソロ。憂いのあるフレーズの中にも明るさを感じさせる。
【勇者(YUH−JA)】でのEWIはギターとのユニゾンありのアドリブあり。もともと伊東たけしのEWIは本田雅人以上。“味のあるEWI”が伊東色。
【明日への扉】だけはどうにもご勘弁を。ソフトな曲調&ミディアム・テンポの難曲は本田雅人の懐に置いといてもらいたい。
ついにきた! 「THIS IS HONDA」な【MEGALITH】に伊東たけしが真っ向勝負! 上記管理人の心配無用な名勝負が素晴らしい。伊東たけしが“吹けている”! 火の出るような演奏である。
驚いたのは伊東節で“吹けている”! 本田時代の“象徴”である【MEGALITH】を伊東たけしが完全に消化。自分の演奏に仕上げている。ライブ演奏にしてこのスピード感は努力賞もの。伊東たけし版「メガリス・ショック」の称号を差し上げます。ただし,伊東たけしが全力で頑張ろうとも管理人にとっての【MEGALITH】は永遠に本田雅人お一人です。
他の16曲も伊東たけしならではの力演続き。アップ・テンポのEWIは伊東たけしにしか表現できない領域が存在していると思う。そして【FORGOTTEN SAGA】【TOMORROW’S AFFAIR】【HEARTS】のバラード3曲の味!
この質感は本田雅人の澄みきったストレートなアルト・サックスでは表現できない伊東たけしの“くすみ味”。感動ものである。
流動的なメンバー・チェンジ〜バンド形態の解消直後に行なわれた『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』での「伝説の5人」による再結成ライブ。
正直『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』を聴いて,スクェアの未来に“胸を撫で下ろした”スクェア・ファンも少なくないだろう。伊東たけしの演奏についての心配ではない。不透明なユニット体制への危機感である。
この“スクェア最大の非常事態”に,和泉宏隆,須藤満,則竹裕之の“古参メンバー”が安藤まさひろと伊東たけしのもとに駆けつけたこと,そして素晴らしい“スクェア・サウンド”を聴かせてくれたことがスクェア・ファンとしてはたまらなくうれしくい。
「CHICKEN GEORGE」20周年のお祝いと「スクェアOB」の一枚岩を再確認できた喜びを,最愛のファンたちと共有する。アンコールは計5回。よくぞCD2枚組で収まった。これぞスクェア・ライブの完全ドキュメント盤。濃密で楽しい“スクェア・サウンド”の決定盤であろう。
「よくぞ帰ってきてくれました。伊東さん,お帰りなさい」。
DISC1
01. OPENING〜ADVENTURES〜OMENS OF LOVE
02. IN THE GRID
03. TRAVELERS
04. PIOGGIA DI CAPRI
05. FRIENDSHIP
06. FORGOTTEN SAGA
07. GIANT SIDE STEPS
08. DOOBA WOOBA!!
09. BREEZE AND YOU
DISC2
01. 脚線美の誘惑〜いとしのうなじ〜ALL ABOUT YOU
02. 宝島
03. 勇者 (YUH-JA)
04. TRUTH
05. CONTROL
06. 明日への扉
07. MEGALITH
08. TOMORROW'S AFFAIR
09. LITTLE MERMAID
10. HEARTS
11. IT'S MAGIC
『FRIENDSHIP』で,安藤まさひろと伊東たけしのユニット体制となったT−スクェア。
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』のメンバーは,ギターの安藤まさひろ,アルト・サックスの伊東たけし,キーボードの和泉宏隆,ベースの須藤満,ドラムの則竹裕之の「伝説の5人」。しかし和泉宏隆は独立後にジャズ・ピアニストへの専念宣言。サポートとしてシンセサイザーの林良が加わっている。
この人選は意図的なものではなく,単純に1楽器につき1人,スクェアへの在籍年数が長いメンバー順の集まりだとか。今回のバンド名も「CHICKEN GEORGE」20周年記念のスペシャル・ライブのため,T−スクェアではなく20年前のザ・スクェア名義としているが,ザ・スクェア名義+「伝説の5人」でのライブとなったのは『FRIENDSHIP』で復帰した,スクェア4代目の“出戻り”フロントマン=伊東たけしへの配慮ありありなのでは?
そう。スクェア・ファンにとって『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,伊東後期の“お披露目”ライブ! 伊東たけしに気持ち良く演奏して欲しい!
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』の聴き所は,バンド形態解消後のバンド・サウンドの変化と本田時代の4曲の2点。本田雅人の“手垢のついた”【PIOGGIA DI CAPRI】【勇者(YUH−JA)】【明日への扉】【MEGALITH】を伊東たけしがどう料理するか?
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,本田雅人ビイキで伊東たけしビイキな管理人が,伊東たけしに“引き分けに持ち込んで欲しい”と願いながら心臓バックバクで聴き始めた,ある意味,思い出のCDなのである。
ザ・スクェア時代=伊東前期の代表曲を,そして本田時代の代表曲を,伊東後期のアドリブで塗り替えていく! これが新しいザ・スクェアの音&新しいT−スクェアの音!
全体としては懐かしいのに,所々でアレっと思う。変化したのは10年間の武者修行を積んできた伊東たけしだけではない。(安藤まさひろも含めて)和泉宏隆も須藤満も則竹裕之も10年前とは変化している。「伝説の5人」が5人とも成長した後の再集結。ざっくり言えば,スクェアが「フュージョンからジャズに」寄っている。
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は“ライブ・ハウス”「CHICKEN GEORGE」での演奏。観客の熱狂がステージにダイレクトに伝わっていく。いつも以上に盛り上がった「伝説の5人」が“地”を出していく。
相変わらずキメキメも多いが,過去にはユニゾンで楽しくキメていたものを,ソロ活動が増えた今では自分1人でカッコ良くキメきれてしまう。こじゃれてしまう段階も卒業した。富と名声を手にした後での音楽活動が,熱気や興奮やパワーをアドリブで表現するジャズ的手法へと向かわせた? “王道のスクェア・サウンド”そのままに“フレージングのパワー”が増している。
しか〜し,意識的にジャズに寄ろうと5人の“手癖”は変わらない。どうにも抑えられない衝動なのか? 安藤メロディに自然と反応してしまう“手癖”こそ“J−フュージョン・バンド”ザ・スクェアの出身者の証しである。
『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』で注目の本田時代の伊東後期ヴァージョン批評。
【PIOGGIA DI CAPRI】では“久々の”フルート・ソロ。憂いのあるフレーズの中にも明るさを感じさせる。
【勇者(YUH−JA)】でのEWIはギターとのユニゾンありのアドリブあり。もともと伊東たけしのEWIは本田雅人以上。“味のあるEWI”が伊東色。
【明日への扉】だけはどうにもご勘弁を。ソフトな曲調&ミディアム・テンポの難曲は本田雅人の懐に置いといてもらいたい。
ついにきた! 「THIS IS HONDA」な【MEGALITH】に伊東たけしが真っ向勝負! 上記管理人の心配無用な名勝負が素晴らしい。伊東たけしが“吹けている”! 火の出るような演奏である。
驚いたのは伊東節で“吹けている”! 本田時代の“象徴”である【MEGALITH】を伊東たけしが完全に消化。自分の演奏に仕上げている。ライブ演奏にしてこのスピード感は努力賞もの。伊東たけし版「メガリス・ショック」の称号を差し上げます。ただし,伊東たけしが全力で頑張ろうとも管理人にとっての【MEGALITH】は永遠に本田雅人お一人です。
他の16曲も伊東たけしならではの力演続き。アップ・テンポのEWIは伊東たけしにしか表現できない領域が存在していると思う。そして【FORGOTTEN SAGA】【TOMORROW’S AFFAIR】【HEARTS】のバラード3曲の味!
この質感は本田雅人の澄みきったストレートなアルト・サックスでは表現できない伊東たけしの“くすみ味”。感動ものである。
流動的なメンバー・チェンジ〜バンド形態の解消直後に行なわれた『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』での「伝説の5人」による再結成ライブ。
正直『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』を聴いて,スクェアの未来に“胸を撫で下ろした”スクェア・ファンも少なくないだろう。伊東たけしの演奏についての心配ではない。不透明なユニット体制への危機感である。
この“スクェア最大の非常事態”に,和泉宏隆,須藤満,則竹裕之の“古参メンバー”が安藤まさひろと伊東たけしのもとに駆けつけたこと,そして素晴らしい“スクェア・サウンド”を聴かせてくれたことがスクェア・ファンとしてはたまらなくうれしくい。
「CHICKEN GEORGE」20周年のお祝いと「スクェアOB」の一枚岩を再確認できた喜びを,最愛のファンたちと共有する。アンコールは計5回。よくぞCD2枚組で収まった。これぞスクェア・ライブの完全ドキュメント盤。濃密で楽しい“スクェア・サウンド”の決定盤であろう。
「よくぞ帰ってきてくれました。伊東さん,お帰りなさい」。
DISC1
01. OPENING〜ADVENTURES〜OMENS OF LOVE
02. IN THE GRID
03. TRAVELERS
04. PIOGGIA DI CAPRI
05. FRIENDSHIP
06. FORGOTTEN SAGA
07. GIANT SIDE STEPS
08. DOOBA WOOBA!!
09. BREEZE AND YOU
DISC2
01. 脚線美の誘惑〜いとしのうなじ〜ALL ABOUT YOU
02. 宝島
03. 勇者 (YUH-JA)
04. TRUTH
05. CONTROL
06. 明日への扉
07. MEGALITH
08. TOMORROW'S AFFAIR
09. LITTLE MERMAID
10. HEARTS
11. IT'S MAGIC
(ヴィレッジ/VILLAGE 2001年発売/VRCL-3334-5)
(CD2枚組/DUOケース仕様)
(CD2枚組/DUOケース仕様)
コメント一覧 (2)
このライブ、収録日に行きました。
「・・・サガ」が始まると女性陣が一斉にハンカチで顔を覆ってた。オイラも何を思い出すではないが、目頭ルイルイだった。まさか、その後、伊東さんが復帰するなど思いもしなかったんで、あの段階では「夢の時間」だったんだ。
前日も「コントロール」の出足で伊東さんつまづいたらしいけど、この日も失敗して、収録はtake2なの。EWIテーマのドあたまでつまずいた。take2でそこをクリアした時に客席から歓声が上がった。かすかにそれが聴き取れる。
「トゥモロー・・・」ではエンディングで伊東さんが入らず、ストちゃんが困惑してた。客席もビデオ・アドベンチャーのバージョンをイメージしてたから、みんな「?」だった。
「リトル・・・」の前後で「じゃぁ、あれやろう」と伊東氏がメロディーを口ずさむ。「チェンジ・ユア・マインド」だった。リハすらしてない様子。演奏はグダグダだった。さすがに収録されてない。
あの日は箱全体がテンション過剰だった。なのでアンコールが延々続いたのね。みんなが「この時間が終わらないで欲しい」って思ってたんだねえ・・・
追記) 「メガリス」の紹介をストちゃんがした時、「伊東さんがやるって聞いた時、チャレンジャーやなぁと思った」とつぶやいていた。
長くなっちゃった…
またまた思い出話。素晴らしすぎます。
伊東さんの【サガ】が聴けるとは思いも格別で目頭ルイルイ。そうだと思います。その後の伊東さんの復帰など思いも考えられない段階では「夢の時間」を堪能されましたね。
【コントロール】のtake2。【トゥモロー】でのストさんの困惑。【チェンジ・ユア・マインド】のグタグタ。へぇ〜,完全収録とばかり思っていたので。意外な裏話があったのですね。
チキンジョージの熱気。延々と続いたアンコール。みんなが「この時間が終わらないで欲しい」って思いがスペシャル×スペシャル。