
そう。『88+∞(EIGHTY−EIGHT PLUS INFINITY)』というタイトルは「一つ一つの鍵盤だけでは表わせないものも表現していく」という塩谷哲の意気込みの表われ。
鉄壁に仕上がった「SALT BAND」を軸に,敢えて88の鍵盤だけでどこまで表現できるかにチャレンジしている。積極的に塩谷哲自身で動いている。
結果,どうしてもピアノの音が耳に飛び込んでくる。
その時感じた“作曲家”塩谷哲の物凄さ。塩谷哲の自虐ネタの1つに「東京芸大作曲科を優秀な成績で中退」というものがあるが,芸大で作曲を勉強したにふさわしく,塩谷哲の作る楽曲の完成度は半端ない。
聴いたこともない難解なコードをガンガンぶつけてくるのだが,それらが全て音楽的に調和している。気軽に口ずさめるものは少ないはずなのに,自然と歌える構成となっているのが素晴らしい。

【MAGIC,DREAM,OR TRUE LOVE】【88+∞(EIGHTY−EIGHT PLUS INFINITY)】もお忘れなく。
01. SALT PEANUTS, Reborn -album peanuts-
02. Watch Your Step!
03. Magic, dream, or true love?
04. 88+∞ (Intermezzo)
05. あこがれのリオデジャネイロ
06. Home-bound Train
07. A Man in Paris (Intermezzo)
08. Scent of Rain
09. That's the Way Life Goes
10. A Tree's Dream
(ファンハウス/FUN HOUSE 1998年発売/FHCF-2429)
コメント一覧 (2)
このアルバム、とっても楽しいですよね!
ソルトさんの作る曲はどれも個性的なのに、きちんと耳に馴染むところが凄いです♪
アルバムタイトルの意図する所が、リスナーにもきちんと伝わってきて、彼の音世界にドンドン引き込まれて行きそうになるんです♪
ジャズのカテゴリーに収まりきらない才能溢れる人ですね(^^)
仰る通りです。ソルトはジャズでは計れない,ピアニストでは計れない才能溢れるジャズメンですね。
ソルトの存在自体が『88+∞(EIGHTY-EIGHT PLUS INFINITY)』。多芸すぎます。全方向型の天才ですね。