PLACES-1 『PLACES』(以下『プレイセズ』)を聴いて,カシオペアへの不満がまた頭をもたげてしまった。
 実際はそんなに悪くないのかもしれない。事実,DVD盤『CASIOPEA VS THE SQUARE THE LIVE!!』での演奏は良かった。

 「アダルト路線」とか「円熟」と書けば通りは良いが『プレイセズ』に漂う“抜けの悪さ&もったり感”。
 『MAIN GATE』『INSPIRE』と順調に若返ってきたのに『BITTER SWEET』へ逆戻りしたかのようである。

PLACES-2 カシオペアのデビュー当時のキャッチ・フレーズ「スリル・スピード・テクニック」は失われてしまった。次なるキャッチ・フレーズ「ポップ・クリエイティヴ・サウンド」も失われてしまった。

 最後に残るはカシオペアのアイデンティティのみ。『プレイセズ』でも伝統のカシオペア・サウンドが流れている。本質だけは崩れない&揺るがない。もはや聴き飽きていたはずの向谷実の音色に安心感を覚えてしまう。長く続けるって素晴らしい。

PLACES-3 【ESCAPE JOURNEY】【SARIDARI−DAHLIDALI】でのチャレンジは“進化したマンネリズム”である。

  01. Right On The Orbit
  02. Windy City
  03. Rare One In N.Y.
  04. Escape Journey
  05. Tropicool
  06. Teatro Saudade
  07. Sprinter
  08. It's Not Only One Time
  09. My Native Place
  10. Saridari-dahlidali
  11. Gazebo
  12. Tokyo Sunset

(パイオニアLDC/PIONEER LDC 2003年発売/PICL-1276)

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