HANDS OF GUIDO-1 『グイードの手』は,塩谷哲5年ぶりのソロ名義作。
 コンセプトは塩谷哲が切り開く“フューチャー・ジャズ”。塩谷哲との共同プロデュースにクラブ系の田中義人を迎え,ヒップホップ,ラテンなど多彩な音楽要素を取り入れたポップ・センスあふれるサウンドとSALTピアノとのアート感覚が融合している。

 正直,こんな感じの塩谷哲が聴けるとは夢にも思わなかった。田中義人に“フューチャー・ピアニスト塩谷哲が発掘されている。新鮮味に溢れたピアノの響きが充満している。SALTピアノ田中義人ギターのディストーションとシンクロする瞬間の快感がたまらない。

 『グイードの手』は,打ち込みを多用した“フューチャー・ジャズ”狙いなのに,ベースだけはエレキではなく全編ウッド・ベース。ただし“そんじょそこらの”ウッド・ベースとは思うなかれ。
 平石カツミの倍音ウッドが曲者。エレキ並みの生命力。この平石カツミの倍音ウッドが『グイードの手』で感じる,最先端のクラブ・サウンドのはずなのにアコーステイックの香りが残る“ミステリアスな響き”の秘密。

 【INTRODUCTION】→【ACCORDING TO LA METEO】での「静から動」へ振れ具合が最高にエキサイティングで悶えてしまう。【MR.TAP−MAN】のファンキーグルーヴライブに悶えてしまう。【YESTERDAY】の斬新過ぎる名アレンジに悶えてしまう。
 …と思えばラスト4曲のスロー・ナンバーで感じる,何とも柔らかな肌触り。心の底から和んでしまう。

HANDS OF GUIDO-2 ズバリ,管理人にとっての『グイードの手』とはSALTの“萌え系”である。 ← “萌え”の印象は当時の流行語とのオーヴァーラップのせい?

  01. Introduction
  02. According to la meteo
  03. Doodle I
  04. Mr. Tap-man
  05. Yesterday
  06. Evening Haze
  07. Doodle II
  08. Skinny-Dipper
  09. Parkside Street
  10. Azami
  11. Enharmonie
  12. 4→0→10→5
  13. Calm

(ビクター/JVC 2006年発売/VICJ-61347)

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