THIRD DIMENSION-1 『FIRST DIMENSION』から『SECOND DIMENSION』の間には17ヶ月あったのに『SECOND DIMENSION』からわずか4ヵ月後にリリースされた『THIRD DIMENSION』。

 ゆえに『FIRST DIMENSION』から『SECOND DIMENSION』で感じた“変わった感”など特になく基本『SECOND DIMENSION』のコンセプトの発展形。
 発展したのは,1トラックでコーラスが入る以外は増崎孝司小野塚晃勝田一樹DIMENSIONのオリジナル・メンバーの超絶技巧をフィーチャリングした“凝りに凝りまくった”音造り。

 『FOURTH DIMENSION』以降,またも末永いお付き合いを共にすることになる“スーパー・ベーシスト青木智仁の超絶技巧の代わりに打ち込みを取り入れている。今回だけは一旦外れてもらって3人だけの密な音固めで地盤固め。
 このDIMENSIONの「オリジナル・メンバー指向」は明快で『THIRD DIMENSION』からコンポーザーのクレジットが個人名義の提供からDIMENSION名義の提供となっている(アレンジは『LE MANS』から一貫してDIMENSION名義)。
 アルバム全ては3人のコンビネーション&チームワークで仕上げたという意思表示なのだろう。クールでカッチョイイメロディ=DIMENSIONスタイルは『THIRD DIMENSION』で仕上がったと思う。

THIRD DIMENSION-2 話は逸れるが,安藤まさひろ伊東たけしのユニット体制となったT-スクェアの1枚目=『FRIENDSHIP』を聴いた時,無意識のうちに思い浮かべたのが『THIRD DIMENSION』であった。

 ポイントは【YELLOW SUNSHINE】にあると思う。改めて聴き比べると『FRIENDSHIP』は原点回帰で『THIRD DIMENSION』はエレクトリック・グルーヴ。似ても似つかぬサウンドなのに耳にすると同じなんだよなぁ。

  01. Lost in a Maze
  02. Fly into a Passion
  03. Yellow Sunshine
  04. Illusion
  05. Real Box
  06. 6-TRIP
  07. Buster
  08. Going Back
  09. Rendezvous

(BMGルームス/BMG ROOMS 1994年発売/BMCR-6015)

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