LIFE OF MUSIC-1 ナニワ・エキスプレスの再結成。おお〜。18年振りのオリジナル・アルバム。おお〜。肝心の中身は肩透かし。おえ〜。

 『LIFE OF MUSIC』のナニワ・エキスプレスは,もはや別物のマガイモノ。ナニワ・エキスプレス名義を名乗ってはならない。← あっ,それで「NANIWA EXP」名義に改めたのだ!?

 そう。『LIFE OF MUSIC』を初めて聴いた印象は「NANIWAよ,お前もか…」。
 …というのも,同時期に再結成されたザ・スクェア名義13年振りのオリジナル・アルバム『SPIRITS』にもガッカリさせられてしまったから…。
 ザ・スクェアへの不満をNANIWA EXPへ八つ当たり? 期待値MAXだっただけに裏切られた感アリ。スクェアNANIWAでは再結成の意義もスタンスも異なっているというのに…。

 『SPIRITS』はピタッと聴かなくなった。『SPIRITS』に引きづられて『LIFE OF MUSIC』も聴かなくなるはずだった。しかし人生って面白い。あそこで『LIFE OF MUSIC』投げ出さずに本当に良かった( 何があったかは複数の関係するプライベートのことなので語れません )。

 “強運な”『LIFE OF MUSIC』の真実は「21世紀型・NANIWA EXP」である。
 もはや「20世紀のナニワ・エキスプレス」の跡形はほのか。5人全員が進歩している。18年間,ナニワ・エキスプレスの体内時計は進みっぱなしなのであった。音楽の幅と厚みが2割増。

 【ONE DAMN GROOVE FEAT.B.BANDJ】の2ステップとオルガンニール・エヴァンス。続く【MY LOVERSOUL】のギターエリック・クライズノーと,勝手のNANIWASOULIVE化をイメージしてしまった。うお〜“COOL”。NANIWAいいじゃないか〜。

 【DAY DREAMING FEAT.MIMI】の真実は【DAY DREAMING FEAT.MIMI&MAKOTO】である。MIMIと絡む青柳誠サックスに昇天しそうになる。
 【THE GROUND LEVEL】のドラムンベース。【DOKOZO】のプログレと新境地が聴けるが「21世紀型NANIWA EXP」の最高傑作がラテンの【CERVEZA,POR FAVOR】である。

 【CERVEZA,POR FAVOR】は,本田時代のT−スクェアを越えている。ジンサクも越え熱帯ジャズ楽団をも越えている。管理人の選ぶ小曽根真の最高傑作【SAMBA D’RIVERA】に追いすがる完璧なアレンジである。これだこれ。これが聴きたかった。うお〜“COOL”。NANIWAいいじゃないか〜。

LIFE OF MUSIC-2 『LIFE OF MUSIC批評の真実は「裏切られたとけなすよりも意表を突かれたと褒めるべき」CD
 『LIFE OF MUSIC』はファンキー&メロディアス。NANIWAならではの「ノリと勢い」を大事にしつつ“COOL”な新境地を目指した「昔の名前で出ています」的なCD

 『LIFE OF MUSIC』は再び5人で「NANIWA三昧」できる喜びに溢れたメンバーからの御祝儀品。
 この18年間,過去のディスコグラフィを聴いて過ごしてきたファンにとっては衝撃的な音であろうが『LIFE OF MUSIC』ばかりは手放しに喜びたい。いや,喜んであげたい。こんな珍盤もいいじゃないですかっ。清水興ありがとう〜。

  01. YOU GOT THE LOVE feat.mimi
  02. SOLDIER PLEASURE
  03. ONE DAMN GROOVE feat.B.Bandj
  04. MY LOVERSOUL
  05. DAY DREAMING feat.mimi
  06. THE GROUND LEVEL
  07. JAZZALKA
  08. CERVEZA, POR FAVOR
  09. AURORA
  10. EPILOGUE
  11. DOKOZO
  12. FRIENDS

(アンドフォレスト・ミュージック/&FOREST MUSIC 2003年発売/NNCJ-7001)
(ライナーノーツ/清水興,東原力哉,岩見和彦,中村健児,青柳誠)

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