
そう。本田雅人のデビューは角松敏生のツアー・バンド。「本田雅人をT−スクェアに盗られた」という角松敏生のライブMCもあったそうな…。
そんな角松敏生と本田雅人の師弟関係が復活したのが,本田雅人のソロCD第6弾『CROSS HEARTS』。
角松敏生と本田雅人の共同プロデュースにして,角松バンドが全面参加。角松敏生の楽曲も3曲ブッキングされた『CROSS HEARTS』は『ILLUSION』とは対極を為す“異色盤”である。
『CROSS HEARTS』は,フュージョンに片足突っ込んでいる?角松敏生ゆえ“違和感なし”のフュージョンCD。
そう。『CROSS HEARTS』は角松主導。本田雅人の“バリバリ度”の低い「角松寄り」が物足りない。
【PARALLELOGRAM】の聴き所はアルトとテナーのユニゾン。そして「フィーチャリング・ベーシスト」青木智仁のベース・ソロは桜井哲夫ばりにファンキーである。本田雅人らしくブラス隊の刻みが効いている。
『CROSS HEARTS』は【A DISTANCIA】がハイライト。この爽やかな風が“角松効果”。【A DISTANCIA】は,角松敏生のノータッチの遠隔操作の大傑作である。
それにしても角松敏生と本田雅人は以心伝心。肌が合っているのだと思う。アクセントのシンセ・プログラミングにマルチ・プレイヤー=本田雅人の“天才”が聴ける。
【K2】は『CROSS HEARTS』唯一の角松敏生全面プロデュース。しか〜し,意外にも持ってきたのはテクニカル・チューン。青木智仁&神保彰のタイトなグルーヴと本田雅人が合う合う。これがプロデューサー=角松敏生の狙いである。本田雅人の魅力を知り尽くしているんだなぁ。妬けてくる〜。
ミディアム・バラードの【FEEL AT EASE】とポップなノリノリ【…AND YOU?】が“もろ”T−スクェアしている。本田雅人のソロCDを聴いてスクェアっぽさを感じたのは久しぶりである。
【TECHNO MAMBO】で聴かせるバリトン・サックス&フルート・メインでトロンボーン。サブ楽器のトロンボーンでこんな高度なソロを聴かせられてしまったら,本業のトロンボーン・プレイヤーは顔面蒼白。く〜っ。
【DIGI−SHAKE】は,ハッキリ言って,主役は塩谷哲。何気に聞いていて,慌ててクレジットを見たら塩谷哲。管理人のソルト好きは“天下一品”を自覚しました。

【I CAN GIVE YOU MY LOVE】【TOMORROW IS ANOTHER DAY】が大名曲なのは保証しますが,詳しくは次期,トラック批評をカミング・スーン!
そんなこんなでそうなんです。管理人にとって『CROSS HEARTS』の本田雅人=【DIGI−SHAKE】の塩谷哲なんです。それで次が本田雅人と塩谷哲の『FOUR OF A KIND』なんです。うまくつながったかな〜?
01. Parallelogram
02. A Distancia
03. K2
04. Feel At Ease
05. …And You?
06. Techno Mambo
07. Digi-Shake
08. アマヌサの海
09. Stop! The Funk
10. I Can Give You My Love
11. Tomorrow is Another Day
(ビクター/JVC 2001年発売/VICJ-60838)
(デジパック仕様)
(CONNECTED対応CD)
(サンプル盤)
(デジパック仕様)
(CONNECTED対応CD)
(サンプル盤)
コメント一覧 (4)
多分、本田作品の中で、一番聴いた回数が多いかも・・
全曲名曲ですからね(^^)
そうそう、本田雅人は角松バンドのサックス奏者だったんですよね。それと、谷村由美のバンドでも吹いてました♪
その時から、音楽監督的な立場で、結構厳しかったみたいですよ(^^;
この作品は、師匠である角松氏とのコラボアルバムって感じですね。
やはり、この二人、相当相性が良いみたいで、もう一度、こんな感じのアルバムを作ってくれたら嬉しいな〜と思う今日この頃♪
師匠のアルバム「シー・イズ・ア・レディ」もフュージョンの名盤ですね!
師匠とのコラボゆえ角松主導の『CROSS HEARTS』ですが,本田さんの「絶対に譲らないライン」が目立っていますね。
角松色,本田色と明確に切り分けられない「相性の良さ」を感じます。
私の所有CD『シー・イズ・ア・レディ』。どこか行ったきりで現在聴くことができません。そのうち買い直そうと思っているところです。
本田さん、T-SQUARE脱退と角松氏解凍が時期的に近い事もあって、解凍直後からはしばらくツアー・メンバーとして活動を共にしていました〜。
そんな中で制作された本作。本田さんのソロ作の中で最も好きな1枚です。M-1は「メガリス」に並ぶ名曲と思ってます。
あと神保さん参加のM-3も好き。
【PARALLELOGRAM】も【MEGALITH】級に楽曲が今でも成長していますね。カチッとしているのに躍動感のあるナンバーですよね。
【K2】の神保さんのドラミングは凄いです。DNAでシンクロする則竹さんなのでプレイの質は変わらないはずですが,一音の重みが違うのかな。存在感あるあるある〜。