ディア・フレンズ / 渡辺貞夫 本日,TOKYO−FM系「ディア・フレンズ」に渡辺貞夫がゲスト出演しました。10月5日発売の『カム・トゥデイ』と来週から始まるそのフォロー・ツアーのプロモーションです。
 『カム・トゥデイ』は,渡辺貞夫の音楽活動60周年記念盤。「ディア・フレンズ」では,渡辺貞夫の60周年の軌跡について語っていました。

 高校卒業後,上京しダンス・ホールや進駐軍のクラブでプロとして音楽活動を始めて60年。1961年の初リーダー・アルバム録音から50年。
 当時の日本のジャズの中心は,有楽町のジャズ喫茶「コンボ」の中にあった。当時の高卒の初任給が6000円の時代にLPが1枚3800円の時代。新し物好きなジャズメンはこぞって「コンボ」にレコードを聴きに集まっていた。仕事の前後に30円のコーヒーを飲み,その後は夜の2時か3時までジャム・セッションの毎日だったと語っていた。

 その後は“世界のナベサダ”としての大活躍はご存知の通り。番組パーソナリティの坂本美雨もナベサダライブを南アのヨハネスブルクで観た時の様子を語っていたが“世界のナベサダ”として「SADAO WATANABE,イエーイ」って感じで総立ち。現地のジャズ・フェスティバルだったのに,地元のバンドよりも盛り上がっていたそうだ。

 そんな渡辺貞夫は,音楽活動60周年継続の秘訣を「自分に納得しないから続けている。素敵なアルバムが出来ればいいんだが作るたびに『参ったな』と思う。いつも後の祭り」と笑い飛ばす。演奏の楽しさについては「会話が音で成立しているというか,お互いの反応というか,答えがあると一緒にやっている楽しさをしみじみ味わえる」と語っていた。さすが〜。

 番組の3曲目に,これは懐かしい『黒い瞳』から【河の唄】が流された。何故に?
 理由は渡辺貞夫の感謝の表われ。【河の唄】は,チベットの川を歩いている時に何となく口をついて出てきたメロディーだっだ。
 TVのレポーターとして初めて訪れたチベット。大自然に圧倒されて「生きている。生かされている」という現実を実感させられ,山を下りる時には自然に嬉しくて涙がこぼれてきたそうだ。
 「それ以来,いろんなことに感謝の気持ちが強くなった。ライブでも観客と心を通わせることが上手になれた」とのこと。ご謙遜&ご謙遜〜。

 シンプルだけど雄大な【河の唄】の裏話。今日は一日中『黒い瞳』を聴いてしまいました。

 以下,オンエア曲一覧です。

1曲目 : 【アダージョ】 / チャーリー・マリアーノ
2曲目 : 【カム・トゥデイ】 / 渡辺貞夫
3曲目 : 【河の唄】 / 渡辺貞夫