MY HIT & RUN-1 MALTAの2枚のベスト“企画”CDMY BALLADS』と『MY HIT & RUN』(以下『マイ・ヒット・アンド・ラン』)。

 同じベスト“企画”CDにして両者の性格はまるで異なっている。ジャズ・サックスの『マイ・バラッド』とフュージョン・サックスの『マイ・ヒット・アンド・ラン』。マイナー&バラードの『マイ・バラッド』とメジャー&GO!GO!な『マイ・ヒット・アンド・ラン』…。

 しかし一番の違いは既存音源集の『マイ・バラッド』と全曲新録音の『マイ・ヒット・アンド・ラン』。しかも『マイ・ヒット・アンド・ラン』は,MALTA特有の明るいノリと抜群のテクニックが堪能できるライブ仕立て。これでバック・メンバーが『ハイ・プレッシャー』か『オブセッション』のレコーディング・メンバーなら最高だけど,ここは急造ではかなわない“阿吽の呼吸”のレギュラー・バンド「MALTA AND HIT & RUN」のコンビネーションを優先したという解釈で…。

 そう。『マイ・ヒット・アンド・ラン』は(【シャイニー・レイディ】【イーブニング・カーム】が入れば完璧だったが)バランス重視の選曲も含めて“考え得る最高条件の”MALTAの音楽人生における「ベスト・オブ・ベスト」盤。( 同企画の変化形『ハーフ・ムーン・ストリート』が「スーパー・ベスト」盤です )

 『マイ・ヒット・アンド・ラン』=「ベスト・オブ・ベスト」盤の元ネタはカシオペアの最高峰『MINT JAMS』。合言葉は「最高のライブ演奏を緻密なスタジオ・ワークで」である。
 ただし『マイ・ヒット・アンド・ラン』のライブ録音は「観客の熱狂的な拍手喝さい」部分のみ。演奏は全てスタジオ差し替え。これはMALTAが悪いのではなくカシオペアが凄すぎたのだ〜。

 そんなこんなで「観客の熱狂的な拍手喝さい」は「セラビーの熱狂的な拍手喝さい」。
 一般的には『マイ・ヒット・アンド・ラン』の聴き所は【ハイ・プレッシャー】〜【スクランブル・アベニュー】〜【ズーム】〜【オブセッション】のキャビンCM4連投だと思うが,管理人が選ぶ『マイ・ヒット・アンド・ラン』のハイライトは,キャビンCM4連投続く5連投目の【モーニング・フライト】!

 【モーニング・フライト】のシンセベースの上を“歌いまくる”MALTAアルトは感動もの! マジで涙がこぼれ落ちます。「どうもありがとう!」のMALTAのMCも涙声に聞こえてしまいます。入り込みすぎて困っちゃうのです。絶賛の嵐&嵐。

MY HIT & RUN-2 …と太鼓を打ち鳴らしたところで…。ここで管理人からMALTA様へお願いがあります。それは【ズーム】に関して。【ズーム】をこのまま眠らせないでほしいのです。

 【ハイ・プレッシャー】【スクランブル・アベニュー】【オブセッション】は今回が2回目の録音です。新曲2曲のうち【ダンシング・メイクス・ユー・スマイル】も『ハーフ・ムーン・ストリート』で再録されました。なのになぜ名曲【ズーム】が【ズーム】だけが…。

 いいや,これではお願い事のスケールが小さすぎる〜。ここは是非是非MALTA大明神様。『大宇宙無限力神』は浪花エキスプレス
 「LIVE APPLAUSE RECORDING」には必ず参戦いたしますので『マイ・ヒット・アンド・ラン 2』の発売を〜。大宇宙無限力神にお参りはしないけど〜。

PS ナニワ・エキスプレスつながりでの追記。『マイ・ヒット・アンド・ラン』を聴くとMALTA岩見和彦を引き抜いた理由がよく分かります。

  01. DANCING MAKES YOU SMILE
  02. SEA EXPRESS II
  03. LUCKY SEVEN II
  04. SWEET MAGIC II
  05. SEXY GALAXY II
  06. MANHATTAN IN BLUE II
  07. HIGH PRESSURE II
  08. SCRAMBLE AVENUE II
  09. ZOOM
  10. OBSESSION II
  11. MORINIG FLIGHT II
  12. SUMMER DREAMIN' III

(ビクター/JVC 1988年発売/VDJ-1176)

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