
『MY SOPRANO』(以下『マイ・ソプラノ』)は,上記CD帯のコピー通り。これ以上でもこれ以下でもなく,事実としてMALTAがソプラノ・サックスのみを演奏したフル・アルバム。「こんなん出来ました〜,皆さん,聞いてみてください」的な編集で,ソプラノ・サックスで感動を誘おう,など念頭にない模様。う〜む。
『マイ・ソプラノ』は『マイ・バラッド』『マイ・ヒット・アンド・ラン』『マイ・フェイバリット〜枯葉』に続く『MY〜』シリーズの第4弾。
上記CD帯のコピーとして「ニュー・レコーディングとオルタネイト・テイクで綴る」と書かれているが『マイ・ソプラノ』用の新録は全13トラック中5トラックにして実質4トラック。
要は「四匹目?のドジョウ」を狙った企画盤なのだが,分かってはいても“MALTAのソプラノ・サックス集”で括られたら触手が動いてしまう。「1度はフル・ソプラノ・サックス・アルバムを作って欲しい」。そう願うMALTAのソプラノ・サックス・ファンも多かったのではなかろうか…。しかし…。
『マイ・ソプラノ』は,ソプラノ・サックス特有の美しい音色への期待が大きかった分,平均点な新録が「総合評価・ガッカリ作」と相成った。
過去の8トラックの演奏内容は理解できる。何と言ってもMALTAのメインはアルト・サックスであって,ソプラノ・サックスはアルバムの彩りを変える一服の清涼剤。しかし『マイ・ソプラノ』用の新録はメイン・ディッシュなのだから清涼剤効果を狙ってはいけない。なのになのに薄っぺらい。

『マイ・ソプラノ』でのMALTAは完全に過去追い人。過去の栄光はいい加減忘れて欲しい。それ位,絶頂期のMALTAはバブリーだったんだろうなぁ。
01. BLU-RUN-RUN
02. BARKS WORKS
03. 3-2-1-0
04. CANDLELIGHT
05. OCEAN VIEW
06. AMONG THE CLOUDS
07. REFLECTIONS
08. N.Y.SCANDAL
09. IT'S COOL
10. MANHATTAN IN BLUE II
11. SECRET ISLAND
12. DAYBREAK
13. CANDLELIGHT II
(ビクター/JVC 1993年発売/VICJ-183)
コメント一覧 (2)
デビューアルバム「MALTA」で。
ケニーGはそれから4年後、本田ソプラノはさらにのちだった。
ところで、「MALTA」のレビューがないね。私的にはコレが好き。
まだ洗練されてなくて下世話なとこが。
『MALTA』。私も大好きです。洗練されていないところが。
実はレビュー飛ばしたのは,今,音源が手元にないからです。やっぱり聴き直してからでないとレビューできない主義者なので。なんてね〜。