先日,熱きブログ仲間のやまchanさんから「Bill Evans溺愛説の否定」なる名フレーズのコメントを頂きました。このフレーズがやけに気に入ったのですが,やまchanさん,すみません。本日は「Bill Evans溺愛説の否定」の“否定”から入らせていただこうと思います。
管理人は「リバーサイド4部作」のビル・エヴァンスだけは(おやっ,いかんいかん,ビル・エヴァンスの“最高傑作”である『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』やら『アンダーカレント』やら『トリオ’65』やらチャック・イスラエル絡みも好きだという感情が湧き上がってきた!)「溺愛」しちゃっています。
ということで,ベースのスコット・ラファロとドラムのポール・モチアンを擁する黄金トリオのスタジオ録音第2作『EXPLORATIONS』(以下『エクスプロレイションズ』も好き。
ただしこの好きは『ポートレイト・イン・ジャズ』に対する好きとは異なる。う〜ん。結局のところ管理人は「リバーサイド4部作」ではなくて『ポートレイト・イン・ジャズ』と『ワルツ・ファー・デビイ』が好きなのだ。
ブログ書いていて初めて気付いた己のエヴァンス“嗜好”!
管理人は『ポートレイト・イン・ジャズ』と『ワルツ・ファー・デビイ』が好きなのであって『エクスプロレイションズ』と『サンディ・アット・ザ・ビレッジ・バンガード』はそうでもない。やまchanさん「Bill Evans溺愛説の否定」カモーン!?
ではなぜ『エクスプロレイションズ』は「溺愛」しないのだろう? やっぱり暗い。暗いビル・エヴァンスにはいいのがない。
実際の『エクスプロレイションズ』はそんなに暗いわけではないのかもしれない。しかし相対的に受ける印象は“陽”の『ポートレイト・イン・ジャズ』と“陰”の『エクスプロレイションズ』。正確には”張り切りすぎ”の『ポートレイト・イン・ジャズ』と“落ち着きすぎ”の『エクスプロレイションズ』というところだろう。
もう一つある。それは『エクスプロレイションズ』批評に目立つ特徴であるトラック第一主義である。「リバーサイド4部作」の中で『エクスプロレイションズ』だけはアルバム単位の完成度ではなくトラック単位で語られることの多い“損な”性格を有している。
【イスラエル】【エルザ】【ナーディス】。どうですか,この曲名を聴くだけでたじろいでしまうでしょ? 圧倒的な名演の3曲。そこに【魅せられし心】【ビューティフル・ラヴ】【ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン】【アイ・ウィッシュ・アイ・ニュー】【スウィート・アンド・ラヴリー】【ザ・ボーイ・ネクスト・ドア】が絡んでいく。
これは裏を返せば1曲1曲が強烈な個性を帯びている証しであろう。落ち着いた雰囲気の『エクスプロレイションズ』なのに構えてしまう。どうにも力が入ってリラックスできない。
この時期のビル・エヴァンスの演奏はストイックすぎる。どこのどいつだ,ジャズを聴き始めるならビル・エヴァンスからがいい,と語っているのは? そうではないでしょ。ジャズを聴き始めるならビル・エヴァンスの『ポートレイト・イン・ジャズ』と『ワルツ・ファー・デビイ』からがいいの間違いでしょ? 誤って『エクスプロレイションズ』から入ったら大変なことになるんですよ〜。
そう。『エクスプロレイションズ』のインパクトはビル・エヴァンス史上最大級。読者の皆さんで,まだ『エクスプロレイションズ』を聴いたことのないあなたはラッキー・ガール。
世評に惑わされてはなりません。「リバーサイド4部作」を先に全部聴いてはいけないのです。『ポートレイト・イン・ジャズ』と『ワルツ・ファー・デビイ』と『サンディ・アット・ザ・ビレッジ・バンガード』の3枚は是非とも,今すぐにでも聴いてください。
でも『エクスプロレイションズ』だけは,可能な限りギリギリまで踏ん張ってでも最後の最後までとっておいてください。きっと“とっておきの”感動があなたを待ち受けていることと思います。
ビル・エヴァンス史上最大級の美のレーザービームを放つ『エクスプロレイションズ』! そんなに好きではなかったはずなのにやっぱり褒めちゃいました! これって潜在意識!?
01. ISRAEL
02. HAUNTED HEART
03. BEAUTIFUL LOVE (take 2)
04. ELSA
05. NARDIS
06. HOW DEEP IS THE OCEAN?
07. I WISH I KNEW
08. SWEET AND LOVELY
09. BEAUTIFUL LOVE (take 1)
10. THE BOY NEXT DOOR
管理人は「リバーサイド4部作」のビル・エヴァンスだけは(おやっ,いかんいかん,ビル・エヴァンスの“最高傑作”である『ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング』やら『アンダーカレント』やら『トリオ’65』やらチャック・イスラエル絡みも好きだという感情が湧き上がってきた!)「溺愛」しちゃっています。
ということで,ベースのスコット・ラファロとドラムのポール・モチアンを擁する黄金トリオのスタジオ録音第2作『EXPLORATIONS』(以下『エクスプロレイションズ』も好き。
ただしこの好きは『ポートレイト・イン・ジャズ』に対する好きとは異なる。う〜ん。結局のところ管理人は「リバーサイド4部作」ではなくて『ポートレイト・イン・ジャズ』と『ワルツ・ファー・デビイ』が好きなのだ。
ブログ書いていて初めて気付いた己のエヴァンス“嗜好”!
管理人は『ポートレイト・イン・ジャズ』と『ワルツ・ファー・デビイ』が好きなのであって『エクスプロレイションズ』と『サンディ・アット・ザ・ビレッジ・バンガード』はそうでもない。やまchanさん「Bill Evans溺愛説の否定」カモーン!?
ではなぜ『エクスプロレイションズ』は「溺愛」しないのだろう? やっぱり暗い。暗いビル・エヴァンスにはいいのがない。
実際の『エクスプロレイションズ』はそんなに暗いわけではないのかもしれない。しかし相対的に受ける印象は“陽”の『ポートレイト・イン・ジャズ』と“陰”の『エクスプロレイションズ』。正確には”張り切りすぎ”の『ポートレイト・イン・ジャズ』と“落ち着きすぎ”の『エクスプロレイションズ』というところだろう。
もう一つある。それは『エクスプロレイションズ』批評に目立つ特徴であるトラック第一主義である。「リバーサイド4部作」の中で『エクスプロレイションズ』だけはアルバム単位の完成度ではなくトラック単位で語られることの多い“損な”性格を有している。
【イスラエル】【エルザ】【ナーディス】。どうですか,この曲名を聴くだけでたじろいでしまうでしょ? 圧倒的な名演の3曲。そこに【魅せられし心】【ビューティフル・ラヴ】【ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン】【アイ・ウィッシュ・アイ・ニュー】【スウィート・アンド・ラヴリー】【ザ・ボーイ・ネクスト・ドア】が絡んでいく。
これは裏を返せば1曲1曲が強烈な個性を帯びている証しであろう。落ち着いた雰囲気の『エクスプロレイションズ』なのに構えてしまう。どうにも力が入ってリラックスできない。
この時期のビル・エヴァンスの演奏はストイックすぎる。どこのどいつだ,ジャズを聴き始めるならビル・エヴァンスからがいい,と語っているのは? そうではないでしょ。ジャズを聴き始めるならビル・エヴァンスの『ポートレイト・イン・ジャズ』と『ワルツ・ファー・デビイ』からがいいの間違いでしょ? 誤って『エクスプロレイションズ』から入ったら大変なことになるんですよ〜。
そう。『エクスプロレイションズ』のインパクトはビル・エヴァンス史上最大級。読者の皆さんで,まだ『エクスプロレイションズ』を聴いたことのないあなたはラッキー・ガール。
世評に惑わされてはなりません。「リバーサイド4部作」を先に全部聴いてはいけないのです。『ポートレイト・イン・ジャズ』と『ワルツ・ファー・デビイ』と『サンディ・アット・ザ・ビレッジ・バンガード』の3枚は是非とも,今すぐにでも聴いてください。
でも『エクスプロレイションズ』だけは,可能な限りギリギリまで踏ん張ってでも最後の最後までとっておいてください。きっと“とっておきの”感動があなたを待ち受けていることと思います。
ビル・エヴァンス史上最大級の美のレーザービームを放つ『エクスプロレイションズ』! そんなに好きではなかったはずなのにやっぱり褒めちゃいました! これって潜在意識!?
01. ISRAEL
02. HAUNTED HEART
03. BEAUTIFUL LOVE (take 2)
04. ELSA
05. NARDIS
06. HOW DEEP IS THE OCEAN?
07. I WISH I KNEW
08. SWEET AND LOVELY
09. BEAUTIFUL LOVE (take 1)
10. THE BOY NEXT DOOR
(リバーサイド/RIVERSIDE 1961年発売/VICJ-61324)
(ライナーノーツ/オリン・キープニュース,小西啓一)
(紙ジャケット仕様)
(ライナーノーツ/オリン・キープニュース,小西啓一)
(紙ジャケット仕様)