FOREVER BEGINS-1 山中千尋は「日本人」である。そのことを『FOREVER BEGINS』(以下『フォーエヴァー・ビギンズ』)を聴いて強く感じた。

 山中千尋の弾くメロディ・ラインは歌謡曲のようである。かってどこかで聞いたことがあるような郷愁を帯びている。しかし,これが紛れもなく本場のNYジャズしている。現代最先端のジャズが鳴っているのだ。
 【SO LONG】【SUMMER WAVE】【W.W.W.】。時に頭が混乱してしまう。これはそのまま受け止めるしかあるまい。温(音)故知新。

 思うに『フォーエヴァー・ビギンズ』は山中千尋が作り出した“切り絵”である。
 様々なピースが山中千尋でないと組み上げられない光を放っている。山中千尋の才能は天性のものだと思っているが,いやいやそれだけではない。山中千尋ジャズに対する「造詣の深さ」に感嘆してしまう。

FOREVER BEGINS-2 管理人の『フォーエヴァー・ビギンズ』の評価であるが,1−5トラックまでなら文句なしに星五つ。6−10トラックは星3つ。まるで別物のピアノ・トリオの表情を持っている。山中千尋に幻惑されっぱなし!

 ジャズの新スタンダードに成り得る【SO LONG】。2ビート風の奇想天外なアレンジで奏でられる【CHEROKEE】は必聴である。もう頭の中グッチャグチャ。どうにでもして〜。 

  01. So Long
  02. Blue Pearl
  03. Summer Wave
  04. Cherokee
  05. w.w.w.
  06. Good Morning, Heartache
  07. Saudade E Carinho
  08. Forever Begins
  09. The Moon Was Yellow
  10. Avance

(ヴァーヴ/VERVE 2010年発売/UCCJ-2083)
(ライナーノーツ/岩浪洋三)

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