
安藤まさひろならきっとこう言ったことだろう。「本田くん,凄〜い。凄すぎるよ…」。
そう。『CARRY OUT』でイメージしたは,なぜかT−スクェアの「選考会」。その昔,何かの雑誌で読んだことだが本田雅人が「選考会」に用意してきたデモ・テープが「それはそれは完璧で。本田雅人の弾くギター・フレーズをなぞるのが大変だった」という美談が思いに浮かんできた。『CARRY OUT』を聴いていると,安藤まさひろ一流の冗談が,冗談とは思えなくなってきた。
アルト・サックス,ソプラノ・サックス,テナー・サックス,バリトン・サックス,EWI,フルート,コーラス,シンセ・プログラミングでの“T−スクェア”な本田雅人に加えて,初披露となるトランペット,コルネット,トロンボーン,クラリネット,アコースティック・ピアノ,エレクトリック・ピアノ,アコースティック・ギター,エレクトリック・ギター,エレクトリック・ベース,ドラムまでを“完全演奏”する本田雅人。
ギター・ソロ,ベース・ソロ,ピアノ・ソロ…。あぁ,このギタリストの本田雅人いいよなぁ〜。あぁ,このベーシストの本田雅人いいよなぁ〜。あぁ,このピアニストの本田雅人いいよなぁ〜。
そう。『CARRY OUT』は,本田雅人の本業である“ハイパー・サックス・プレイヤー”に加えて,他の同業楽器演奏者を脅かす“マルチ・サックス・プレイヤー”にしてオール・コンポーズ&アール・アレンジメント+セルフ・プロデュース! 何から何まで一人完結の多重録音!
安藤まさひろの目が点となり→目が泳ぎ始め→腰を抜かして→椅子から転げ落ちる気分を管理人も体感した思いがしたのだ。管理人SAY「本田さん,凄〜い。凄すぎるよ…」。

当選したのは,超チャーミングな【MERMAID KISS】。本田雅人の十八番=【サックスのためのソナタ第18番「おはこ」】の『CARRY OUT』版=【JAZZの世界旅行】。ご機嫌ソングの【ヒマワリ】。正に今昔風なほのぼの系【今昔物語】。モロ本家スクェア楽曲な【ON THE WIND】。
あれっ,おかしいな。意図的に選んだわけではないのにリード楽器が【MERMAID KISS】はフルート,【JAZZの世界旅行】はトランペット,【ヒマワリ】【今昔物語】【ON THE WIND】はEWI。なにゆえサックス曲が選考落ち!?
単純に以上の理由で『CARRY OUT』は星4つとさせていただきます。管理人にとっての『CARRY OUT』は“ハイパー・サックス・プレイヤー”本田雅人をサイドメンとして迎えた5曲だけのミニ・アルバムなのです。
01. Calling The Sun
02. Mermaid Kiss
03. Blue Black
04. Happy Go Lucky
05. Jazzの世界旅行
06. Marina Piccola
07. ヒマワリ
08. 今昔物語
09. Running High
10. On The Wind
11. 夏の終わりに
(ビクター/JVC 1999年発売/VICJ-60392)
(デジパック仕様)
(デジパック仕様)
コメント一覧 (6)
ひとりで全部やれる利点は、自分の音像・音世界を正確に表現できることでしょうね。
いまは、PCでシロウトもそれがやれちゃう時代ですが・・・
所詮は打ち込みですからね。
その世界を広げたり、化学反応を求めてゲストを呼ぶ訳だけど、やはり、プレーヤーの演奏あっての楽曲だなぁ・・・
(ここからは個人的。伊東さんの個性だけが欲しい、際立たせたい、他の楽器を入れる予算ない等の理由でTK+打ち込みアルバムってありな訳だから、ひとまず、あの曲に自分のEWIを乗っけたバージョンを創ろうっと)
坂東くんのソロ・アルバムは聴いていませんので知りませんでしたが,ええっ,本当ですか? 作曲のためにピアノを弾くのは知っていますがEWIまで操るとは驚きです。EWIも本田さんレベルなのでしょうか? そうであればスクェア史上,本田雅人〜松本圭司〜不在となった天才の系譜へ殿堂入りです。
ちょっくら自分でも調べてみますがhimebowさんの“マルチ・プレイヤー”坂東評も教えてください!
TK+打ち込みアルバム → himebowさん+打ち込みの【シェイク・ハンズ】! 完成おめでとうございます! プロの打ち込みスサマジイです。その上に乗っかるhimebowさんのEWIもTKしていますね。ワタクシ的には『SMILE』よりも【シェイク・ハンズ】がスクェアの35THソングの王道でした。
まず、彼はアルバムでは吹いてません。
レベルは判りませんが、デモテープのレベルのようです。ただし、彼らのデモテープは凄まじいでしょうね。
私も吹いてません。あれは打ち込みでしょう。なのに、吹いてるように聴こえますね。凄まじいです。
マイナスワンを貰ってるので、今後、吹き込みたい、と表現したつもりでした。
2点よくわかりました。坂東くんのデモ・テープに興味津々です。
himebowさんのEWIパート。やはりそうでしたか? メトロノームのデモからすると音色がかなり変化していたので,吹き直したのか,あるいは全面シンセの打ち込みを感じていた私です。
マイナスワン。是非,生EWIで吹き直してください。絶対に【シェイク・ハンズ」にはhimebowさんの音色が合いますから〜。吹き上げたら再UPもお願いしたいです。
前回、この「Carry Out」を持ち上げましたので、改めて聴いてみました。発売時に繰り返し聴いた事で少々美化していましたね〜。本田さんらしい豪放さに欠けてます〜。しかしマルチな本田さん、そしてそのサラッとしたセンスは嫌いじゃないですね。M-8「今昔物語」のクラリネットとEWIの使い分け、今も新鮮です〜。
それと坂東君の新譜について。そのライナーにはM-8「Live In Hope」、”初めてEWIを使ってメロディーを作る、という事に挑戦した”ようです。本チャンは宮崎さんがサックスでリード取ってます…。
本田さんを美化しているのは私の方ですよっ。『Carry Out』はhiroaki0907sさんのツー・トップにふさわしい内容と思います。私が推していないのは単純に「アルト・サックスの本田雅人」なのかどうか,だけですから〜。『Carry Out』も大好きなのです!
坂東くん情報感謝です。himebowさんが言っていたのM-8「Live In Hope」のことなんですね。
まだまだ坂東くんには本田さん越えを目指してスクェアを引っ張ってってもらわなくては困りますので〜。