26-1 『26』におけるユニゾンアドリブは素晴らしい。バンド・アレンジも素晴らしい。
 客演ベーシスト須藤満川崎哲平二家本亮介,客演ドラマー則竹裕之坂東慧吉田太郎平陸(驚きの天才17歳の新発見! ディメの3人は青田買いはしません!)のサポートもお見事であるが,あのリズムをしっかりとDIMENSIONのバンド・サウンドに取り込んでいるのが実に素晴らしい。5人が完璧に調和している。

 でも&でも…。マスヤン小野塚さん,カツオ,ゴメンナサイ。
 熱烈ディメ・ファンとしては『26』の出来にどうしても納得がいかないのです。これが最高に愛するDIMENSIONのオリジナル・アルバムとは俄かに信じられません。大仰に表現すれば「耳をふさぎたくなる」感覚? カッコイイだけでは通用しないのです。

 理由はただ一つ。管理人の愛する“ディメンションメロディ”が薄い。と言うか,耳に残る印象的なサビが1つも見つからない。おいおい,一体どうしたんだよ,DIMENSION〜。

26-2 多分,DIMENSIONは昨年の20周年記念イヤーで燃え尽きたんだろうな〜。

 2012年のDIMENSIONBOXセットの『DIMENSION 〜20TH ANNIVERSARY BOX〜』。全世界配信となったオリジナル・アルバムの『25』。バラードベスト盤『BALLAD』と1年間にCDを3枚リリース。
 秋には『25』の全国ツアー=「LIVE DIMENSIONAL−2012〜25〜」。そのツアーをシューティングしたDVD=『DIMENSION LIVE 2012 〜20TH ANNIVERSARY〜』もリリースされた。

 その最高の流れでレコーディングされた『26』は“負の反動”。『26』の敗因は“気負いまくり”の“凝りまくり”なんだと思う。
 結果,いろいろなものを詰め込みすぎて,肝心のメロディ=「DIMENSIONの生命線」がうずもれてしまったんだと思う。
 ズバリ『26』の真髄は「消化不良」。この耳残りのなさはそうとしか考えられない。

 あるいは意図的に,中期DIMENSIONの特徴であった“円熟のクラッシュ・アンド・ビルド”の再現を狙ったものかもしれない。
 DIMENSIONは『24』『25』でキャリアのピークを極めてしまった。『24』『25』のモンスターを超えるためにはモンモンモン?

26-3 『27』で復活できるかどうかは『26』のこなれ方次第? と来れば『26』のフォロー・ツアー=「LIVE DIMENSIONAL−2013〜26〜」の出来次第?
 是非,メンバー全員,LIVE後の打ち上げで『26』での詰め込みすぎを消化しちゃってください(管理人は現在【VISIONS】を消化すべく格闘中です。これぞ近未来の怒涛の展開と呼応する壮大でめまぐるしいアレンジがヤバすぎる!)。

 『26』の最終評価は『27』を待つことにします。『27』には高次元での「シンプル・イズ・ベスト」を期待しています。

PS 「26-3」はタワーレコード購入特典の「アナザージャケット風リーフレット」です。

  01. Way Over
  02. Cool In The Shade
  03. Voice Of The Star
  04. On My Way To Yesterday
  05. Visions
  06. Skype Me?
  07. Soul Dance
  08. Let's Talk
  09. If I Could Be There
  10. Monochrome

(ザイン/ZAIN RECORDS 2013年発売/ZACL-9066)
(☆スリップ・ケース仕様)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)