
「カシオペア・サード」最高! 『TA・MA・TE・BOX』のフタを開けたら“悶絶”が待っていました。
この結論はもしやご祝儀? リップサービス? 完全に駄盤を予想していただけにハードルが下がりすぎていたのでは?
いいえ。この結論は購入後の3日間,自分自身に問いかけ続けた感想です。実に素晴らしい。カシオペアらしくもあり3rdらしさもある。野呂一生“快心の出来映え”だと思う。
そう。勝因は野呂一生が準備した“フィーチャリング・大高清美仕様”の楽曲群にある。
【DAYS OF FUTURE】と【EVERY MOMENT】のオリジナル2曲が二重丸な「ザ・名曲」! 3rdのライブの定番曲に成り得るキャッチーさ!
この2曲に関する熱い思い! これはDIMENSIONの『25』における【TAKE TO THE SKIES】〜! この真意が知りたい方はアドリブログの『25』レヴューを参照してください。ここでは紙面の関係で?詳しく述べません。
とにもかくにも【DAYS OF FUTURE】と【EVERY MOMENT】の神曲で「カシオペア・サード」の理想郷・大決定〜!

どちらも向谷実のキーボードの印象が強いのだが,ここはオルガニストの大高清美の真骨頂! 良くも悪くも“灰汁の強い”オルガンがキーボードに負けるはずがない。
野呂一生が投入した【太陽風 2013VER.】と【MISTY LADY 2013VER.】で,以前の向谷カラーを一掃している。
もはや【太陽風 2013VER.】と【MISTY LADY 2013VER.】はオルガンで鳴らないと“燃えない体質”になってしまったようだ。ああ〜,向谷実〜。
前作『LIVE LIFTOFF 2012』では残っていた向谷カラーが『TA・MA・TE・BOX』では消えている。『TA・MA・TE・BOX』を聴いてみて,ついに向谷実の脱退を正面から受け止めることができた。向谷さん,本当にいなくなってしまったんですね(泣)。

管理人にとって不思議でしょうがないことだが,カシオペア・ファンの多くが「フュージョン・オンリー」であってジャズには疎い。なんでなの〜?
そんな「フュージョン・オンリー」カシオペア・ファンに『TA・MA・TE・BOX』は重すぎるかもしれない。良くも悪くも“灰汁の強い”オルガンが耳にまとわりついて離れなくなるかもしれない。
そう。『TA・MA・TE・BOX』における「カシオペア・サード」の新境地は“腰のある”キーボード・サウンド。
その点で大高清美はいいよねっ。オルガンの毒気を抜いて,意識して野呂一生のギターを引き立てている。ナルチョ&神保彰と絡むベース・ラインもバランスが良い。野呂さん,いいオルガニストを見つけましたねっ。
もしやジャズが苦手なカシオペア・ファンにとって『TA・MA・TE・BOX』は星3つ? オルガンの鳴る「カシオペア・サード」と決別しようと考えるのは極端な反応ですぞ?

全曲いい演奏だと思うから野呂さんへの素朴な質問が浮かんできました。なぜ【ARROW OF TIME】がCDに入っていないんですか?
そして野呂さんのMCが板についてきた今だからこそ感じる,ああ〜,司会屋実〜。
CD
01. DAYS OF FUTURE
02. 太陽風 2013 ver.
03. LIVE IT UP
04. AUTOBAHN
05. ONCE IN THE LIFE
06. VORTEX OF EMOTION
07. SE・TSU・NA
08. BRAND NEW SOUL
09. U・TA・KA・TA
10. MISTY LADY 2013 ver.
11. EVERY MOMENT
BONUS DVD
01. DOMINO LINE
02. TAKE ME
03. BLACK JOKE
04. ARROW OF TIME
05. SET SAIL
06. THE SKY
07. ASAYAKE
08. TOKIMEKI
(ハッツ・アンリミテッド/HATS UNLIMITED 2013年発売/HUCD-10149/B)
(☆BLU−SPEC CD2+DVD仕様)
(☆スリップ・ケース仕様)
★16Pブックレット
★特典DVD:「LIVE IN TOKYO CROSSOVER NIGHT」のステージ完全収録
(☆BLU−SPEC CD2+DVD仕様)
(☆スリップ・ケース仕様)
★16Pブックレット
★特典DVD:「LIVE IN TOKYO CROSSOVER NIGHT」のステージ完全収録
コメント一覧 (6)
司会屋色一掃・・・には、これ位の強烈な「灰汁」が必要だったと言う事なのだね。
あと、猛烈なライブ感も「灰汁」に触発された賜物なんだろうなぁ。
「ミント・ジャム」に対比されるアルバムが誕生したのだね。。。
おおっ。『TA・MA・TE・BOX』を語るのに『MINT JAMS』を対比させるとは,himebowさんの中で『TA・MA・TE・BOX』は「猛烈なライブ感」溢れるアルバムなのですね〜。
確かにライブ音源の緻密なスタジオ・ワーク盤の『MINT JAMS』の雰囲気で編集されていますね。
私的には『TA・MA・TE・BOX』のオーバー・ダビングを省いた音の圧力は『MINT JAMS』よりも『THE PARTY』に近いと思います。
メンバー・チェンジの一発目ですし【CYBER ZONE】が【DAYS OF FUTURE】で【TOKIMEKI】が【EVERY MOMENT】の図式も成り立ちますし。
若気の至りの「スリル,スピード,テクニック」は無理ですが,やっぱりカシオペアには「スリル,スピード,テクニック」な雰囲気を感じるんですよね〜。祝・カシオペア復活!!
サードの船出(ライブ)については、オルガンのアーシーな感じが新鮮だったのですが、時間が経つにつれて向谷さんが恋しくなったりもしました。
やはり、ブラス系のパッパッ!がないとねぇ〜(^^;
ですが、このアルバムで脱・向谷が証明されたように思います。
というか、向谷さんの居ないカシオペアだという事に違和感が無くなってました。
それにしても、野呂さんの気合の入り方はハンパじゃないですね。
大高さんの魅力を上手く引き出してるし、
その大高さんも、カシオペアらしい良い曲を提供してますね♪
新しい「太陽風」と「ミスティレディ」・・もうサードに夢中です♪
月刊カメラマン、見て頂きありがとうございます。
確かにヨメも一緒に入選してました(笑)
いつも、遠くから気にして頂いて感謝しております。
確かに「今年最大の事件」ですね。そろそろ年末ですし重大ニュースにランクイン間違いなしです。
クワガッタンさんも向谷さんの存在について感じましたか。「ブラス系のパッパッ!〜」。
『TA・MA・TE・BOX』で脱・向谷がファンにも完全浸透することと思います。
月刊カメラマンの読者にはクワガッタンさんの入選が完全浸透していますね。クワガッタンさんの連続入選は野呂さん並みの気合いの入り方かと。写真,いい趣味ですよねっ。
私自身も本作、何度か繰り返して聴き、その評価を自問自答しました〜。
私自身は「ちょっと残念&次作に期待〜」としましたが、向谷さん時代最後の数年と比べると良かった〜。
鍵盤系の使い方はDimensionでも苦労しているように感じますが、オルガンを軸にしつつ、柔軟な大高さんの加入がバンド・サウンドに新たなモノを生み出しつつあるという事を感じてはいます。
だから次作に期待〜であります。
「冒頭のM-1「Days Of Future」や最後のM-11「Every Moment」といった、いかにもCASIOPEAらしい登りつめていく感溢れる楽曲、素晴らしい」。そして2曲のセルフカバーについてのhiroakiさんのレビューにも同感です。
うわっ。ここまで好みが合うんですね〜。
hiroakiさんと同じ部分を感じていました。『TA・MA・TE・BOX』の成功は野呂さん次第だったわけで,その意味で野呂さんの気合い勝ち!
「最新作、満点とは言えません。しかし今後に期待できる〜仕上がりかな」にも同意します。
私も満点はあげられませんが,現時点のサードとしては可能な限りいいものを聴かせてくれたと思っています。そこがうれしい限りでした〜。