SEA IS A LADY-1 昨日の福岡の最高気温はまだ6月だというのに31℃。暑い&暑い。2007年の夏は猛暑予想。最近はプライベートでもいろいろあって早くも夏バテ・モード?
 そんな大の苦手で,でも本当は大好きな夏の訪れを感じる瞬間は気温の上昇以外にも多々あるのだけれども,管理人の中で“夏スイッチ”が入るCMがある。それが「SEA BREEZE」。持田香織とか深田恭子とか倉木麻衣とか堀北真希とか…。

 そんでもって「SEA BREEZE」のCMを見た瞬間,同じ『SEA』繋がりで頭の中で流れ出す『SEA IS A LADY』→【SEA LINE】。ミンミンゼミではなく【SEA LINE】の到来が管理人に夏の始まりを告げてくれる!
 そう。角松敏生のインスト・アルバム『SEA IS A LADY』の代表曲【SEA LINE】に「SEA BREEZE」と同じミントの爽快感を感じるのだ。ゆえに夏を感じるのだ。これは理屈ではない。

 “シティ・ポップ”の角松敏生が作ったギターフュージョンの大名盤=『SEA IS A LADY』。成功の秘密は角松敏生が「フュージョン専業」ミュージシャンではないからこそ!
 ズバリ『SEA IS A LADY』は,歌詞のない“歌もの”である。アドリブではない起承転結なメロディー・ラインなのである。

 しか〜し,この『SEA IS A LADY批評で,管理人はこれだけは言いたい。
 『SEA IS A LADY』の聴き所はメロディーではなくリズムにある。角松敏生ギターフュージョンにこだわっているのはメロディーではなくリズムの方なのだ。ここだけは読者の皆さんに分かってほしいと願ってしまう。

 『SEA IS A LADY』のハイライトは角松敏生のシャープなカッティング・ギターにスペースを与える青木智仁の超絶ベースである。
 スラップにしてこの音空間の広がり具合がフュージョンベースの王道で,角松敏生青木智仁との共演を「思う存分楽しむ」ための「インスト仕上げ」なのだと思う。

 同じプロデューサー資質のミュージシャンとして角松敏生マーカス・ミラーを意識している。こだわりのリズム隊=ドラム村上“ポンタ”秀一にしてもパーカッション斉藤ノブにしてもベース櫻井哲夫高水健司にしても,それら超大物全員を角松敏生自身のギターを活かすために“いいように使っている”。

 ただし,角松敏生マーカス・ミラーの影響を感じるのは,それが必要であれば,という方法論。ギターフュージョンなのにギターが主役ではなかったりする。足し過ぎない“引き算の演奏スタイル”が“歌もの”フュージョンの真骨頂。
 『SEA IS A LADY』の“角松節”に,角松敏生の他のボーカル・アルバム以上に“ボーカリスト角松敏生を強く意識させられる。

 角松敏生は『SEA IS A LADY』で,自身の内に湧き上がるメロディーに一番似合う言葉=ギターで語りたかった。言葉では伝えきれないメロディーでもギターでならしっかりと伝えることができる。
 【SEA LINE】の,あの大サビまでの完璧な展開はギターでしか表現できやしないのだ。

SEA IS A LADY-2 角松敏生自身がライナーノーツで書いている『SEA IS A LADY』のコンセプトとは,第一に<夏=女=海>であり,第二に「非常に限定された特異かつポピュラーな時空間」なのだという。角松敏生が,あの夏にあの海辺で愛した女性たちへ届けたいメロディーがある。ねっ,こんな抽象的な裏コンセプトを言葉でストレートに表現できるわけないでしょう?

 逆に【SEA LINE】でのギターフュージョンを聴けば,言葉がないのに<夏=女=海>が伝わってくる。【SEA LINE】こそが夏の超・定番。外房とか内房とか平戸の海ではなく,湘南,茅ケ崎,三浦海岸なドライブ・ミュージック。
 専業のカシオペアの夏歌もスクェアの夏歌もDIMENSIONの夏歌も【SEA LINE】の<夏=女=海>を未だ超えきれていない。【SEA LINE】こそが「日本の夏ソング」の最高峰である!

PS1 「夏CM→角松敏生」の紹介となってしまいましたが,正直【SEA LINE】が流れれば,真冬であっても夏気分が味わえる『SEA IS A LADY』はハワイみたいなアルバムです。
PS2 でも“夏”をイメージするギターフュージョンと来れば角松ではなくタカナカですよね?

 
01. WAY TO THE SHORE
02. SEA LINE
03. NIGHT SIGHT OF PORT ISLAND (NIGHT FLIGHT OF DC10)
04. SEA SONG
05. SUNSET OF MICRO BEACH
06. OSHI-TAO-SHITAI (MEMORIES OF DUSSELDORF)
07. 52ND STREET
08. THE BASS BATTLE
09. MIDSUMMER DRIVIN'
10. LOVIN' YOU
11. SEA SONG (REPRISE)
12. JUNE BRIDE (INSTRUMENTAL)

 
TOSHIKI KADOMATSU : Electric Guitar, Acoustic Guitar, Programming, Background Vocal
MASAHIRO IKUMI : Electric Guitar
TADAHIDE YOSHIKAWA : Acoustic Guitar
TOMOHITO AOKI : Electric Bass Solo, Fretless Bass Solo
TETSUO SAKURAI : Electric Bass Solo
KENJI TAKAMIZU : Electric Bass Solo
AKIRA DOI : Drums
SHUICHI "PONTA" MURAKAMI : Drums
HIROKAZU AKIYAMA : Drums
YUZOH HAYASHI : Synthesizer, Programming, Electric Piano, Acoustic Piano
HIROSHI SATOH : Synthesizerr Solo, Acoustic Pianor Solo, Electric Piano
YOSHIHIRO TOMONARI : Synthesizer, Electric Piano
NOBU SAITOH : Percussion
OBAO NAKAJIMA : Percussion
SHIGEHARU MUKAI : Trombone Solo
SHIN KAZUHARA : Trumpet, Flugelhorn Solo
TOSHIO ARAKI : Trumpet
NOBUO KATOH : Trumpet
OSAMU KOIKE : Alto Saxophone Solo, Tenor Saxophone Solo
JAKE H. CONCEPTION : Tenor Saxophone
KENJI NISHIYAMA : Trombone
SUMIO OKADA : Bass Trombone
HIDEKI FUJISAWA : Background Vocal
YURIE KOKUBU : Background Vocal
TOMODA GROUP : Strings

(BMGビクター/BMG 1987年発売/BVCR-1526)
(ライナーノーツ/角松敏生)

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デヴィッド・サンボーン 『ソングス・フロム・ザ・ナイト・ビフォア