
実力者揃いゆえ,随所に各メンバーの主役級の個性が光り最高にスリリングな「伝説」のフュージョン・バンド。
そう。誰が呼んだか「ザ・プレイヤーズ」は“日本のウェザー・リポート”。スタジオ・ミュージシャン上がりのバンドと来れば,ウェザー・リポートよりもスタッフの名前が上がりそうに思えるものだが,聴いて納得してしまった。
この色気こそ,ミロスラフ・ヴィトウスを擁した「集団即興演奏」時代のウェザー・リポートが放つ色気。なるほどなるほど。
「ザ・プレイヤーズ」=前・コルゲン・バンド=鈴木宏昌なので,鈴木宏昌1人が突出して評価されているが,聴いていて面白いのはフロント以上に“しなやかな”リズム隊である。
ギターの松木恒秀,ベースの岡沢章,ドラムの渡嘉敷祐一,パーカッションの穴井忠臣が生み出すリズムが“生きている”。
キーボードの鈴木宏昌がジョー・ザビヌルっぽい! サックスの山口真文がウェイン・ショーターっぽい! ギター+ベース+ドラム+パーカッションの4人が揃ってミロスラフ・ヴィトウスっぽい!
一度そのようにすり込まれてしまったが最後。「ザ・プレイヤーズ」に“日本のウェザー・リポート”を思い重ねてしょうがない!
『GALAXY』(以下『ギャラクシー』)には,初期ウェザー・リポートが発していた「独特の浮遊感」が漂っている。松木恒秀,岡沢章,渡嘉敷祐一,穴井忠臣のキレ! メリハリ! 重厚感! 凄い!
“生きた”リズムに思わず聴き入ってしまう。リズムが連綿とクリエイトしている。静と動が高密度で調和している。カシオペアやスクェアにはない“タイトな渋み”を堪能できる。R15の子供は聴くことを禁じられている,真に大人なフュージョン・サウンドに接した気分で一人大興奮してしまう。うおうおうお〜!

カシオペアやスクェアでは感じることのできない「何か」。この「何か」は“日本のウェザー・リポート”という表現でしか伝えようがない。
『ギャラクシー』の重い重い衝撃。「ザ・プレイヤーズ」の演奏を聴く度に今でもいつでも「心を打たれてしまう」。「ザ・プレイヤーズ」の「音の美学」に感動してしまう。
コルゲンさんがJ−フュージョンの「伝説」になって良かった!
01. GALAXY
02. IN YOUR MIND
03. UNSWEETENED
04. KALEIDOSCOPE
05. HEAVENLY MAIDEN
06. MAGIC LAMP
07. SUNNY SIDEWALK
08. MISTY MOONLIGHT
(CBSソニー/CBS/SONY 1979年発売/SICP 10052)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
(紙ジャケット仕様)
(ライナーノーツ/内田修)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
(紙ジャケット仕様)
(ライナーノーツ/内田修)
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