LIGHT AS A FEATHER-1 ブラジリアン・フレイヴァーな「第1期」リターン・トゥ・フォーエヴァーの2nd『LIGHT AS A FEATHER』(以下『ライト・アズ・ア・フェザー(完全盤)』)は『完全盤』の発売当日に買い直した1枚。

 買い直しの理由は,普通であれば「好きすぎて」とか「CD聴きすぎて傷んじゃったので」などであろうが『ライト・アズ・ア・フェザー(完全盤)』の場合は「リベンジ」である。「未発表テイクの『完全盤』は,こんなはずじゃないだろう」という思いから来たモチベーション即買いであった。

 そう。管理人は,巷で名盤として名が通っているにしては『ライト・アズ・ア・フェザー』の出来に疑問が残っていた。ずっと喉仏に魚の骨が刺さっている感じ?
 あのチック・コリアが,あのリターン・トゥ・フォーエヴァーが,この程度のアルバムを作って満足したなんて信じられない,の思いに駆られてしまっていたのだった。

 しかし『ライト・アズ・ア・フェザー』は『完全盤』でもダメだった。『ライト・アズ・ア・フェザー(完全盤)』は【WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY】を聴くためだけのアルバムであった。

 ズバリ『ライト・アズ・ア・フェザー(完全盤)』の真実とは『リターン・トゥ・フォーエヴァー(完全盤)』であって,チック・コリアソロ名義『リターン・トゥ・フォーエヴァー』の別テイク集であった。

 そう。『ライト・アズ・ア・フェザー(完全盤)』は『ライト・アズ・ア・フェザー』の「リベンジ」目的で聴くアルバムではなく『リターン・トゥ・フォーエヴァー』未発表音源集として聴く方が“しっくり”くる。

LIGHT AS A FEATHER-2 話を本論の『ライト・アズ・ア・フェザー批評に戻そう。
 そもそも『ライト・アズ・ア・フェザー』が不調なのは【SPAIN】の初演の不出来にある。

 ジャズにおいてはスタンダードを除いて,初演こそが最高,というパターンが多い。テイクを重ねたりアレンジを変えたりするのもいいのだが,やっぱりオリジナルは特別なはずなのに【SPAIN】の初演がグッと来ない。
 まさかの肩透かしで,一気にグループとしてのリターン・トゥ・フォーエヴァーへの熱が冷めてしまった。あ〜あっ。

  DISC 1
  01. YOU'RE EVERYTHING
  02. LIGHT AS A FEATHER
  03. CAPTAIN MARVEL
  04. 500 MILES HIGH
  05. CHILDREN'S SONG
  06. SPAIN

  DISC 2
  01. MATRIX
  02. LIGHT AS A FEATHER (ALTERNATIVE TAKE)
  03. 500 MILES HIGH (ALTERNATIVE TAKE)
  04. CHILDREN'S SONG (ALTERNATIVE TAKE)
  05. SPAIN (ALTERNATIVE TAKE)
  06. SPAIN (ALTERNATIVE TAKE)
  07. WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY? (
     ALTERNATIVE TAKE)

  08. WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY? (
     ALTERNATIVE TAKE)

  09. WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY? (
     ALTERNATIVE TAKE)

  10. WHAT GAME SHALL WE PLAY TODAY? (
     ALTERNATIVE TAKE)


(ポリドール/POLYDOR 1998年発売/POCJ-2677/8)
(CD2枚組)
(ライナーノーツ/ゴンザレス鈴木,ベン・ヤング,ポール・デバロス)

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