
そう。『フルムーン・アンド・ザ・シュライン』こそが,松居慶子を代表する,そしてスムーズ・ジャズを代表する“大傑作”。
ジャズでもフュージョンでもないスムーズ・ジャズに,さほど関心のなかった管理人がスムーズ・ジャズの魅力に一気に引き込まれるきっかけとなったのが『フルムーン・アンド・ザ・シュライン』である。いや〜,実に素晴らしい。
『フルムーン・アンド・ザ・シュライン』が大好きなのは,前作『DEEP BLUE』までの「イージーリスニング路線」から方向転換し,一気にフュージョンに寄せてきた「メロディー重視でメリハリ調のバンド・アンサンブル」に完全にやられてしまった。
そう。デレク・ナカモトの作るベーシック・トラックに生ドラムが加わって距離感が近くなる。そしてザ・リッピントンズのポール・テイラーの艶やかなサックスが絡んでくる。いい。
フュージョン・バンドのキーボード・プレイヤーとして参加している?松居慶子のリリカルな響きのピアノと,キラキラしたシンセサイザーの音のバランスが絶妙。スタイリッシュな曲想が天然水のように流れ,柔らかい青い光が心まで射し込んでくる。

『フルムーン・アンド・ザ・シュライン』からは,高度に洗練された美しいメロディーが連続して流れ出てくる。聴く者の生活を邪魔をせず,しかし聴く者の心に何かが引っ掛かるような感じで…。
特にメロウな【TOWARD THE SUNRISE】【FOREVER,FOREVE】【MEADOW】【HOPE】の4連続が完璧すぎて“魂を抜かれてしまう”。
美しすぎる松居慶子のスムーズ・ジャズに降参である。ごめんなさい。もう許してください…。
01. Night Hawk's Dream
02. Steps In The Night
03. Bonfire In The Piano
04. Southern Crossings
05. Legend Of The Trees
06. Full Moon And The Shrine
07. Spirit At The Corner
08. Toward The Sunrise
09. Forever, Forever
10. Meadow
11. Hope (New Version)
12. Presence Of The Moon (Piano Solo)
13. Hope (Piano Solo)
(プラネットジョイレコード/PLANET JOY RECORDS 2002年発売/PJCD-1007)
(CD−EXTRA仕様)
(ライナーノーツ/ロバート・タウロ,荒井正人)
(CD−EXTRA仕様)
(ライナーノーツ/ロバート・タウロ,荒井正人)
コメント一覧 (2)
先日、BOOK OFFで松居慶子のベスト盤買いました。
このブログを見て買ったCDやアーティストの新たな発見があってとても参考になります。
メインに聴いてるのはJ-FUSION系(Casiopea、T-square,
Dimension、TRIX、本田雅人、松岡直也、今田勝、カリオカ、高中正義、安達久美)ですが、Norman BrownやJeff Lorber、Mezzoforte、Fruitecake,
Rippingtons、などの海外組。
Jazz-Fusionではないですが、Depapepe、Special Others,Adam Atなんかも聴いています。
素晴らしいジャズメンたちのラインナップですね。趣味が思いっきり近いです。
松居慶子のベスト盤は所有しておりませんので,新たな発見がありましたらまたコメントで教えてくださ〜い。
今のところアドリブログは,洋JAZZ/FUSIONのABCのCまで進んでいます。ジャズメンをアルファベット順にレビューしていますので,bahohoさんに書いていただいたものからするとフルーツケーキは2年後ぐらいですかね? 気長にお付き合いいただければ幸いです。