
ゆえに『COFFEE BREAK WITH PIANO MAN』(以下『コーヒーブレイク・ウィズ・ピアノマン』)の聴き所は,有名ジャズ・スタンダードを「どんなアレンジで聴かせてくれるのか」なのだが,山本英次の場合はそれだけでは終わらない。
山本英次の場合は「曲によってどのピアノで弾くべきか」であり「このピアノに合うのはこんな曲」なのである。
ズバリ,山本英次を超一流“ジャズ・ピアニスト”にして一流の編曲家足らしめている秘訣が「楽曲とピアノのマッチング」である。演奏とアレンジの要素に「楽曲とピアノのマッチング」の優劣が考えられている。山本英次が“ピアノマン”という愛称で知られているのも納得である。
( 「お洒落なジャズトリオ」の場合,さらに吉田啓二のギターと田野重松のベースという要素が加味されている。プロ・ミュージシャンとしては当然の仕事なのかもしれないが,バランスの良さが図抜けている。 )
『コーヒーブレイク・ウィズ・ピアノマン』で登場するのは2台のピアノ。女性的なベーゼンドルファーと男性的なスタインウェイである。
【テンダリー】がベーゼンドルファー,【ミスターサンドマン】がベーゼンドルファー,【ハロードーリー】がスタインウェイ,【ワットアディファレントアデイメイト】がベーゼンドルファー,【イグザクトリーライクユー】がスタインウェイ,【星に願いを】がスタインウェイ,【ミスジョーンズ】がベーゼンドルファー,【ハニーサックルローズ】がベーゼンドルファー,【サンデー】がベーゼンドルファー…。
楽器としての「ピアノ通」の読者の皆さんはどうでしょうか? 管理人はこの「楽曲とピアノのマッチング」が100%大正解の選択肢だったと思っています。

『コーヒーブレイク・ウィズ・ピアノマン』批評の最後に「スイングジャーナル」誌96年8月号からの引用を…。
「これほどピアノと言う楽器の魅力を見事にとらえたジャズ・アルバムを聴いたという記憶はまったくない」。管理人も超高音質の部分については同感である。
でも,超高音質=山本英次のブランドも,VENUSの「ハイパー・マグナム・サウンド」が出てからは興味なくしてしまったんだよなぁ…。
そして『コーヒーブレイク・ウィズ・ピアノマン』の主役は,ピアノそのものであってジャズではないんだよなぁ…。コーヒーブレイクのBGMなんだよなぁ…。
01. バラのささやき
02. テンダリー
03. ミスターサンドマン
04. サンセットウィスパー
05. お散歩
06. グリーンヒルラグ
07. 願い
08. ハロードーリー
09. ワットアディファレントアデイメイト
10. イグザクトリーライクユー
11. 星に願いを
12. ミスジョーンズ
13. ブルースフォーチャーリー
14. ハニーサックルローズ
15. 花束とドラ焼き
16. サンデー
17. グッドバイピアノマン
18. グッドバイピアノマン Take 2
(YPM/YPM 1996年発売/YPM-004)
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