
晴れてソロ活動に専念することになった櫻井哲夫の13年振りとなるソロ・アルバムが『A GATE OF THE 21ST CENTURY』(以下『21世紀の扉』)である。
( 余談ですが櫻井さん。ジンサク始動前後から名前の漢字表記が桜井哲夫から櫻井哲夫になっております )
ズバリ『21世紀の扉』の真意は『櫻井哲夫の扉』であって,櫻井哲夫のこれまで閉じられていたゲートをオープンの意!
そのキーマンとして指名されたのが“爆裂ドラマー”デニス・チェンバースであった。「世界の神保彰」と夫婦以上に“連れ添ってきた”櫻井哲夫にしてみれば,神保彰クラスの超大物=デニス・チェンバースとの共演は必然の選択であろう。
ではデニス・チェンバースの「爆撃型」ドラムが櫻井哲夫のスタイルに合うかと言われると,櫻井哲夫はデニス・チェンバースの使い方を間違えたと思う。
“猛獣”デニス・チェンバースを上手に使いこなすには,ジョン・スコフィールドやゲイリー・トマスのような「ワイルドさ」がないとねっ。
『21世紀の扉』では“紳士”を通した櫻井哲夫が“猛獣使い”へと成長するのは『VITAL WORLD』でのことである。『GENTLE HEARTS』もグレッグ・ハウに引っ張られていい感じではあるが,タイトルがまだ“紳士”していますから〜。

何か,いつかどこかTVの主題歌として聞いたことがある感じ? 【NEVER ENDING WORLD】が流れ出すと,管理人,曲の最初から最後まで口ずさんでしまいます! 大好き!
管理人の結論。『21世紀の扉』批評。
ズバリ,デニス・チェンバースとハードなプログレ系リズム隊を組んだ『21世紀の扉』では『櫻井哲夫の扉』は開かなかった。
ただし『櫻井哲夫の扉』には幾種類もの『扉』が存在することを確認できたのは収穫である。櫻井哲夫はベースだけ,フュージョンだけではない“総合的なアーティスト”である。
個人的には『21世紀の扉』の出来のバラツキを聴く限り,櫻井哲夫のソロ活動は,温厚な「ゆるキャラ」路線がお似合いのように思う…。
01. SHAKE YOUR HIP
02. VITAL PEOPLE
03. YOU CAN DO IT!
04. ANGEL SMILE
05. NEVER ENDING WORLD
06. THE SUNSHINE
07. SILENCE IN THE MOONLIGHT
08. NOAH'S ARK
09. A ESTRELA NAMORADA
(ガーデニアン/GARDENIAN 1999年発売/CRCI-20384)
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