国府弘子の弾くピアノは「ジャズか? フュージョンか?」と問われれば「国府弘子は国府弘子。唯一無二の“国府ワールド”」と答えたい。
それ位に正統派ジャズ・ピアニストの系譜から外れている。突然変異の如く登場してはガラパゴス化で独自路線の成長を続けている。
ジャズメンたちとの交流も深いし,ストレート・ア・ヘッドな硬派なジャズを志向していることも分かる。
しかし,どんなにシリアスな譜面であっても国府弘子がピアノを弾けば,一発でエンターテイーナーしてしまう。普段ジャズなんて聞かない,ジャズって難しいと思っている人に受け入れられてしまうのだから,たちが悪いったりゃありゃしない。
「国府弘子のブラジル」がテーマの『LIGHT AND COLOUR』(以下『ライト・アンド・カラー』)の参加メンバーが凄い!
アコースティック・ギターのオスカー・カストロネヴィス,エレクトリック・ギターのポール・ジャクソンJR.,シンセサイザーのドン・グルーシン,エレクトリック・ピアノのジルソン・ペランゼッタ,ベースのジャミル・ジョーンズとエイブ・ラボリエル,ドラムのテオ・リマとアレックス・アクーニャ,サックスとフルートとピッコロのゲイリー・ハービック,パーカッションのポーリーニョ・ダコスタ,ヴァーカルのイヴァン・リンス,トランペットのジェリー・ヘイ etc
リオデジャネイロ録音&LA録音にしてブラジルを代表するオールスター・セッションである。
仮に国府弘子が普通のジャズ・ピアニストであったなら,この超豪華メンバーの個性を活かして自分の楽曲を彩付けようとすることだろう。
しかし『ライト・アンド・カラー』における国府弘子は,ブラジルの大物たちをアーバン・ジャズの「脇役」として参加させている。
バブル末期の残り香として,本場ブラジルのジャズメンが集結しているのに,南米特有の土臭いがないし,情熱的な感じもしない。
『ライト・アンド・カラー』の雰囲気としては,ブラジルではなくアメリカど真ん中を感じさせる都会的でBGM的な「光と色彩に満ちた」“国府ワールド”の王国が広がっている。
国府弘子の端正かつリラックスした雰囲気のピアノが『ライト・アンド・カラー』の多彩な楽曲を“春色に染め上げていく”。
とにかく柔らかで暖かな光線が今の季節に心地良い。春のそよ風にも似た爽やかなサウンドが今の季節に心地良い。唯一無二の“国府ワールド”が心地良い。
01. MOON ISLAND
02. PEPINO BEACH
03. PASSARADA
04. MY ONLY LOVER
05. SAMBA DO CAMARAO
06. TIP-TOP FUNK
07. THE MOMENT WE SHARE
08. BLUE LULLABY
09. BOSSA CALANGO
10. EL HUMAHUAQUENO
11. GONE...
それ位に正統派ジャズ・ピアニストの系譜から外れている。突然変異の如く登場してはガラパゴス化で独自路線の成長を続けている。
ジャズメンたちとの交流も深いし,ストレート・ア・ヘッドな硬派なジャズを志向していることも分かる。
しかし,どんなにシリアスな譜面であっても国府弘子がピアノを弾けば,一発でエンターテイーナーしてしまう。普段ジャズなんて聞かない,ジャズって難しいと思っている人に受け入れられてしまうのだから,たちが悪いったりゃありゃしない。
「国府弘子のブラジル」がテーマの『LIGHT AND COLOUR』(以下『ライト・アンド・カラー』)の参加メンバーが凄い!
アコースティック・ギターのオスカー・カストロネヴィス,エレクトリック・ギターのポール・ジャクソンJR.,シンセサイザーのドン・グルーシン,エレクトリック・ピアノのジルソン・ペランゼッタ,ベースのジャミル・ジョーンズとエイブ・ラボリエル,ドラムのテオ・リマとアレックス・アクーニャ,サックスとフルートとピッコロのゲイリー・ハービック,パーカッションのポーリーニョ・ダコスタ,ヴァーカルのイヴァン・リンス,トランペットのジェリー・ヘイ etc
リオデジャネイロ録音&LA録音にしてブラジルを代表するオールスター・セッションである。
仮に国府弘子が普通のジャズ・ピアニストであったなら,この超豪華メンバーの個性を活かして自分の楽曲を彩付けようとすることだろう。
しかし『ライト・アンド・カラー』における国府弘子は,ブラジルの大物たちをアーバン・ジャズの「脇役」として参加させている。
バブル末期の残り香として,本場ブラジルのジャズメンが集結しているのに,南米特有の土臭いがないし,情熱的な感じもしない。
『ライト・アンド・カラー』の雰囲気としては,ブラジルではなくアメリカど真ん中を感じさせる都会的でBGM的な「光と色彩に満ちた」“国府ワールド”の王国が広がっている。
国府弘子の端正かつリラックスした雰囲気のピアノが『ライト・アンド・カラー』の多彩な楽曲を“春色に染め上げていく”。
とにかく柔らかで暖かな光線が今の季節に心地良い。春のそよ風にも似た爽やかなサウンドが今の季節に心地良い。唯一無二の“国府ワールド”が心地良い。
01. MOON ISLAND
02. PEPINO BEACH
03. PASSARADA
04. MY ONLY LOVER
05. SAMBA DO CAMARAO
06. TIP-TOP FUNK
07. THE MOMENT WE SHARE
08. BLUE LULLABY
09. BOSSA CALANGO
10. EL HUMAHUAQUENO
11. GONE...
(ビクター/JVC 1991年発売/VICJ-61)
(ライナーノーツ/中原仁)
(ライナーノーツ/中原仁)