「KK JAM」とはドラムの石川雅春が,サックスの勝田一樹の「K」とキーボードの窪田宏の「K」を「両手に花」とする“GROOVE・トリオ”。
「JAM」を名乗る「KK JAM」の音楽とは,遅れてやってきた日本版の「MMW」とか「SOULIVE」というわけではない。
ズバリ,石川雅春が目指した「KK JAM」とは,小野塚晃とは異なる窪田宏特有の「GROOVE・DIMENSION」であろう。即ちフュージョン系ジャム!
しかし「KK JAM」の1st『KK JAM』は,石川雅春+勝田一樹とDIMENSIONの3分の2が揃っているにも関わらず,イメージとしてはDIMENSIONではない。「KK JAM」のエースとは,ジャズ系ジャムを敢えてオルガンではなくエレクトーンで同じ雰囲気を表現しているTRIXの窪田宏の方である。即ちフュージョン系ジャム!
ベースレスのトリオなのに,身体の底からグングンくるビート・イン・ビートは窪田宏の足鍵でのバッキングとハーモニー!
どんなに難しいユニゾンをキメまくっていようと『KK JAM』の印象は,窪田宏の作り出す“GROOVEの渦”を下から支える石川雅春+上から混ぜる勝田一樹の“SOLID”すぎる「KK JAM」のジャム・セッション!
それくらいに「KK JAM」=窪田宏の個性=エレクトーン+シンセサイザー・サウンドが“光っている”&“際立っている”!
そう。「KK JAM」のスタイルとは,基本ジャム・セッション・スタイルでの音と音とのぶつかり合い。これがコアすぎてメロディーを追いかけている時間などほぼ残されていない。
と言うか『KK JAM』の印象は,ほぼ一本調子。緊張感で張りつめた空気感が伝わってくる。この「場の空気」を変える唯一の武器が窪田宏の必殺・足鍵盤でのベース・ライン。勝田一樹のサックスの動きに合わせて,1曲毎に表情を変えるベース・ラインの「山あり谷あり」を耳で追うのが最高に楽しい。
「KK JAM」の聴き所は,1〜6曲までの都合6曲をまとめて1曲のような感じで流し聞きしてよい。真剣に聴くというよりはGROOVE・ミュージックにただ身を委ねていればそれでよい。
そうしてラストでのバラード・ナンバー【TUNE REQ】で“GROOVEの渦”をクールダウンする3人のミュージシャン・シップをじっくりと味わう。これが実に気持ちよい。【TUNE REQ】を聴くために“アゲアゲのムチャブリ”で6曲30分間の間,アクセル全開でぶっ飛ばしてきたような気分なのです。
ただし「KK JAM」の全6曲は7曲目にもつながっている。【TUNE REQ】のバラードなのに“GROOVEする”窪田宏の足ベースを聴いてみて欲しい。
本当に足で弾いてるの?と思わせる,全く狂いなくピタっとハマる“静かなGROOVE”!
おおっと,石川雅春の重いビートにキレが加わる,大技&小技でフロントを引き締めるドラミングもお聴き逃しなく!
おおっと,勝田一樹の「ファズで泣き,フラジオで叫ぶ」テナー・サックスもお聴き逃しなく!
01. Duration
02. Wind It Up
03. Moment
04. Obsession
05. Latch Mode
06. Groove Jam
07. Tune Req
KK JAM
KAZUKI KATSUTA : Saxophone
HIROSHI KUBOTA : Keyboards
MASAHARU ISHIKAWA : Drums
契約を破る者たちはのろわれる(エレ11:1-12:17)
安達久美 CLUB PANGAEA 『LITTLE WING』
「JAM」を名乗る「KK JAM」の音楽とは,遅れてやってきた日本版の「MMW」とか「SOULIVE」というわけではない。
ズバリ,石川雅春が目指した「KK JAM」とは,小野塚晃とは異なる窪田宏特有の「GROOVE・DIMENSION」であろう。即ちフュージョン系ジャム!
しかし「KK JAM」の1st『KK JAM』は,石川雅春+勝田一樹とDIMENSIONの3分の2が揃っているにも関わらず,イメージとしてはDIMENSIONではない。「KK JAM」のエースとは,ジャズ系ジャムを敢えてオルガンではなくエレクトーンで同じ雰囲気を表現しているTRIXの窪田宏の方である。即ちフュージョン系ジャム!
ベースレスのトリオなのに,身体の底からグングンくるビート・イン・ビートは窪田宏の足鍵でのバッキングとハーモニー!
どんなに難しいユニゾンをキメまくっていようと『KK JAM』の印象は,窪田宏の作り出す“GROOVEの渦”を下から支える石川雅春+上から混ぜる勝田一樹の“SOLID”すぎる「KK JAM」のジャム・セッション!
それくらいに「KK JAM」=窪田宏の個性=エレクトーン+シンセサイザー・サウンドが“光っている”&“際立っている”!
そう。「KK JAM」のスタイルとは,基本ジャム・セッション・スタイルでの音と音とのぶつかり合い。これがコアすぎてメロディーを追いかけている時間などほぼ残されていない。
と言うか『KK JAM』の印象は,ほぼ一本調子。緊張感で張りつめた空気感が伝わってくる。この「場の空気」を変える唯一の武器が窪田宏の必殺・足鍵盤でのベース・ライン。勝田一樹のサックスの動きに合わせて,1曲毎に表情を変えるベース・ラインの「山あり谷あり」を耳で追うのが最高に楽しい。
「KK JAM」の聴き所は,1〜6曲までの都合6曲をまとめて1曲のような感じで流し聞きしてよい。真剣に聴くというよりはGROOVE・ミュージックにただ身を委ねていればそれでよい。
そうしてラストでのバラード・ナンバー【TUNE REQ】で“GROOVEの渦”をクールダウンする3人のミュージシャン・シップをじっくりと味わう。これが実に気持ちよい。【TUNE REQ】を聴くために“アゲアゲのムチャブリ”で6曲30分間の間,アクセル全開でぶっ飛ばしてきたような気分なのです。
ただし「KK JAM」の全6曲は7曲目にもつながっている。【TUNE REQ】のバラードなのに“GROOVEする”窪田宏の足ベースを聴いてみて欲しい。
本当に足で弾いてるの?と思わせる,全く狂いなくピタっとハマる“静かなGROOVE”!
おおっと,石川雅春の重いビートにキレが加わる,大技&小技でフロントを引き締めるドラミングもお聴き逃しなく!
おおっと,勝田一樹の「ファズで泣き,フラジオで叫ぶ」テナー・サックスもお聴き逃しなく!
01. Duration
02. Wind It Up
03. Moment
04. Obsession
05. Latch Mode
06. Groove Jam
07. Tune Req
KK JAM
KAZUKI KATSUTA : Saxophone
HIROSHI KUBOTA : Keyboards
MASAHARU ISHIKAWA : Drums
(ヒヨレコード/HIYO RECORDS 2006年発売/XQBD-1002)
(ライナーノーツ/櫻井隆章)
(ライナーノーツ/櫻井隆章)
契約を破る者たちはのろわれる(エレ11:1-12:17)
安達久美 CLUB PANGAEA 『LITTLE WING』