DOUBLE CIRCLE-1 ドッペルギャンガーフィリップ・セスと組んできた伊東たけしが“日本のフィリップ・セスクリヤ・マコトと組んだ『DOUBLE CIRCLE』(以下『ダブル・サークル』)。

 フィリップ・セスも先進的でトンガッテいたが“鬼才”クリヤ・マコトの作る「クラブ系」のサウンド・メイキングは,もはや伊東たけしフュージョンサックスの音楽ではない。
 ラップやスクラッチ,打ち込みやコーラス隊,トドメに【太陽にほえろ!のテーマ】まである。従来の伊東たけしのイメージからすると,オーッ!とドン引いてしまうくらいの過去最大のインパクト有!

 ちょっと待った〜! そこの“T.K.”ファンの皆さん。ここまで読んで「聞かず嫌い」とは何とも勿体ない!
 ズバリ『ダブル・サークル』とは,相当に聴きやすい「ジャム系」の名盤である。

 ただし,あの時代には早すぎた。あと数年後=「メデスキ,マーチン&ウッド」や「ソウライヴ」の「ジャム・バンド」が来た後だったなら大ヒット間違いなしの「早過ぎた名盤」だと思う。

 というのも管理人も『ダブル・サークル』の発売当初は「喰わず嫌い」。アルバムを聴く前に【太陽にほえろ!のテーマ】のサントラ盤を耳にしたものだから余計に「喰わず嫌い」に…。
 今でもラップは嫌いだし「喰わず嫌い」の『ダブル・サークル』には名盤ではなく迷盤?の予感がプンプン漂っていた。

 しか〜し「メデスキ,マーチン&ウッド」や「ソウライヴ」を経由した管理人にとって『ダブル・サークル』は耳に優しかった。
 特に【BELIEVE MY HEART】〜【FINESSE】〜【HIGH TIME】〜【MAGNUM】の連続する「ソフトなクラブ系」の流れがゴチソウすぎる!

 クリヤ・マコトの溢れ出る才能はフィリップ・セスと遜色なし。時代を先取りした強めの感覚が伊東たけしの「渋めの」サックスに妙に似合っている。
 雄大に朗々とサックスを気分良さそうに吹き上げる“T.K.”が素直にカッコイイと思ってしまう。

DOUBLE CIRCLE-2 でも逆にサックスがビートに追われる感じの曲には付いて行けないままでいる。クリヤ・マコトの“天才”に管理人が追いつくまであと何年かかることだろう…。

 『ダブル・サークル』の「喰わず嫌い」は勿体ないと力説してきましたが,ごめんなさい。
 ここ数年の管理人は大好きだった【BELIEVE MY HEART】も聴かなくなって【FINESSE】〜【HIGH TIME】〜【MAGNUM】の3曲ばかりなのです。ごめんなさい。

  01. Dawn out
  02. Quiet frequency
  03. Deeper than gravity
  04. Believe my heart
  05. Finesse
  06. High time
  07. Magnum
  08. Never again
  09. Dawn out 〜refrain
  10. I wish
  11. 太陽にほえろ!のテーマ (Take1025)

(キティ/KITTY 1999年発売/KTCR-1498)

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