
そんな中,管理人が初めて買った「本多俊之ラジオクラブ」のCDは『CHAMELLEON』(以下『カメレオン』)だった。
『カメレオン』の衝撃たるや,イントロ一発で「本多俊之ラジオクラブ」の“音”が飛び出して来たことを覚えている。
ズバリ「本多俊之ラジオクラブ」の“音”とは「エキゾチック・ジャズ」である。日本情緒の香りがするジャズを演奏しながらも,大きくとらえて日本もアジアや中東の一部。台湾とか東南アジアとか,当時流行っていた「電波少年」のイメージを持つ。← なんのこっちゃ。
意味不明の読者の皆さんには【CEREZO ROSA(GOBLIN VERSION)】と【TIME IS DREAM】の2曲を聴いてもらいたい。多分,管理人の気持ちが理解できるから!?
本多俊之の吹くソプラノ・サックスが“ヘビ使い”の扱う笛のように聴こえるからか,どうにもアラブとかインドの「アブラカタブラ」のイメージを抱いてしまう。
その実,本多俊之の吹くソプラノ・サックスは「絶品中の絶品」であって,中東ではなく都会的なイメージに振れたなら,あのケニー・Gになれるくらいの腕前だと思っている。

なるほど! だから本多俊之は久米宏や伊丹十三を転がすこともできたのだ。本多俊之の“音”を世間に知らしまるために,もっと「ニュースステーション」が続いたらよかったのにぃ。
ただし『カメレオン』の時点では「本多俊之ラジオクラブ」の半導体はダイオードからトランジスタへとUPDATE。LAの凄腕ジャズメンが中心メンバーへとUPDATE。
もはや時代はラジオの時代ではなくなっていた。本多俊之本人も「本多俊之ラジオクラブ」の時代ではなくなっていた。
01. phantom of the earth
02. hara-hara
03. gimmick mask
04. mosaic city
05. cerezo rosa (goblin version)
06. half mirror
07. quiet jungle
08. time is dream
09. the new globe
10. quit×enter
(東芝EMI/WHO RING 1990年発売/TOCT-5852)
(ライナーノーツ/佐藤英輔)
(ライナーノーツ/佐藤英輔)