
このように書いたらハズレだったと思いきや,そうではなかった。前田優子とは「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」が橋渡ししてくれたサプライズ的な出会いとなった。『オズ・アマレーロス〜黄夢〜』がなかったら前田優子とは出会っていないのだ。
それくらいに前田優子が「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」の全てだと思う。前田優子のヴォーカルにヤヒロトモヒロのパーカッションが踊らされている。
ズバリ,いつもは誰かを躍らせているヤヒロトモヒロが,誰かに踊らされてみたかったのがヤヒロトモヒロのリーダー・バンド結成の一番の理由であろう。
歌唱力抜群なのは前田優子かNORAかと称えられている。前田優子の伸びやかな歌声とスキャットに身体が自然と動き出す。パンチの効いた熱唱を受けてヤヒロトモヒロのパーカッションが,ジャズ/フュージョン寄りではなくロック寄りなのが実に興味深い。

ヤヒロトモヒロというジャズ・パーカッションは,渡辺香津美との「RESONANCE VOX」時代からブレテいなかったんだなぁ。
「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」のテーマとは,サンバ,ボサノヴァ,ショーロなど多様な音楽文化の宝庫ともいえるブラジリアン・ロックである。
「オズ・アマレーロス」とは「黄色い人」って意味なのだが,なんてえのかなー,黄色い人がやるからこそのブラジル音楽への愛,リスペクトがさりげなく感じられる隠れ名盤の1枚だと思う。
01. UPA NEGUINHO
02. MENINO DO RIO
03. O TREM AZUL
04. ODARA
05. BANANEIRA
06. EU VOU...
07. EU VIM DA BAHIA
08. NO TABULEIRO DA BAIANA
09. BRASIL PANDEIRO
10. E DOCE MORRER NO MAR
11. PRAM
12. NA BAIXA DO SAPATEIRO
13. SAMBA DE DESEJO
14. DESCOBERTA
15. ROMARIA
16. BATUQUE PRA MAIA
(オーマガトキ/OMAGATOKI 2005年発売/OMCA-1035)
(デジパック仕様)
(ライナーノーツ/田中勝則)
(デジパック仕様)
(ライナーノーツ/田中勝則)
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