
野獣王国というバンド名に“名前負けしない”フュージョン界の重鎮4人組。バンド活動レギュラー化のきっかけは是方博邦の「KOREKATA SESSION」。
超大物としての強烈な個性がバンド内の4方向でぶつかり合っているが,それでいて反発せずにフィットするアンサンブルを耳にすると,超多忙のスケジュールの中でレギュラー・バンドに時間を割こうと考えた理由がダイレクトに伝わってくる。
「KOREKATA SESSION」で共演を重ねて“相性チリバツ”であることを肌で感じた4人が4人。
要するに野獣メンバーが「本当に自分のやりたい音楽」での共演者を考えていくと,4人が4人とも「是方博邦+難波弘之+鳴瀬善博+東原力哉」というメンバーに落ち着いたというわけ。
そして方向としてはセッションを重ねるだけでは生み出せないレギュラー・バンドでの表現で行こうというわけ。

だから2 野獣王国の1stCDはインディーズ発売。それがそこそこ売れたし,大きな会場でライブをするためなら,ということで,2ndはメジャー発売『POWER JUNGLE』(以下『パワー・ジャングル』)という流れ。
そう。生計手段が別のところにある「プライベート録音」としての性質と「絶対に良いものを作る」というプロ・ミュージシャンとしてのプライドが良い意味でブレンドされたアルバムが『パワー・ジャングル』最大の魅力である。よくある「実験作」とも「冒険作」とも違うし「マンネリ」が入る余地など微塵もないし…。

『パワー・ジャングル』には,もの凄い音の熱さ,もの凄い音の厚み,もの凄い音の深さ,もの凄い音の優しさ,もの凄い音の包容力が記録されている。これこそ相性チリバツで相思相愛の4人が見事に音を重ねた様は,セッション・ワークではなくレギュラー・バンドとして活動してきた最大の成果であろう。

とは言えそこは野獣メンバー。どの曲にも凄腕4人の「自己主張」がさり気ない仕方で鳴っている。いいよねぇ。応援したくなるよねぇ。
野獣王国とは全部の仕事が全部趣味!
PS 普段インナーはスキャンしないのですが「POWER JUNGLE-3」「POWER JUNGLE-4」の封入漫画は読者の皆さんにも読んでほしいと思いました! 拡大して見て&楽しんで!
01. JUNGLE
02. BAKU'S DREAM
03. ALICE
04. SKELETON CREW
05. SUMMER PLACE
06. SAVANNA RUN
07. PINK WOLF
08. FOUR FLOWERS
09. SUKIYAKI
YAJUH OHKOKU
HIROKUNI KOREKATA : Guitar
HIROYUKI NAMBA : Keyboards
YOSHIHIRO NARUSE : Bass
RIKIYA HIGASHIHARA : Drums, Percussion, Voice
(パドルホイール/PADDLE WHEEL 1998年発売/KICP-650)
(ライナーノーツ/熊谷美広)
(ライナー・コミック/とり・みき)
(ライナーノーツ/熊谷美広)
(ライナー・コミック/とり・みき)
イザヤ38章 ヒゼキヤの病気と回復
アーチー・シェップ・カルテット 『トゥルー・バラード』
コメント一覧 (6)
2枚組LIVEが一番いいんですけどね。
2枚組LIVE。インディーズだったので買いませんでした。力哉さんのドラム・ソロがノーカットで聞けるんですよね? 再発盤を購入してみます。
インナー画像のリンクがamazonになっているため見られません……
インナー画像のリンクの件です。画像を直クリックするかダウンロードしてお楽しみください。いつもありがとうございます。
各自のソロ曲とカバーで10分超えの曲もあり、
力哉のドラムソロの曲は20分です。
bahohoさんの先日のコメントを読みましてすでにHMVで注文をかけています。
リマスター盤を注文しましたので「インディーズとはいえ(更に)音はいいですよ」ね?
各自のソロ曲とカバーで10分超えの曲が楽しみですし,お目当ては力哉さんのドラム・ソロの20分! ただし在庫なしでお取り寄せなので入手できるかは微妙です。届きましたらレビューいたします!