
正確にはこの1カ月間,ボーナスディスクの『LIVE AT BLUE NOTE NEW YORK 2010』ばかりを聴いていたし,途中からは『PLACE TO BE』を聴くようになった。
『BRAIN』『SPIRAL』『VOICE』『MOVE』まで引っ張り出しては『SPECTRUM』と交互に聴き比べてみたりもした。遂には更に進んで山中千尋を聴いてみたりしちゃって…。
少しでも『SPECTRUM』が,引っ掛かってくれれば,美味しい部分を聴き逃していたのでは,とファンとしては様々な角度から最大限の努力を払ってみたつもりです…。

残念ながら『SPECTRUM』を2度と聴くことはないと思う。仮に時間が余って,上原ひろみのピアノ・ソロを聴こうと思ったとしたら,断然『PLACE TO BE』を選ぶ。この2枚のクオリティには途方もなく大きな差がついている。一体どうした上原ひろみ?
『SPECTRUM』からは,いいメロディーが出て来ない。管理人が上原ひろみに惚れたのはピアニストとしてではない。名コンポーザーとしての“HIROMI”に惹かれている。なのに一体どうした上原ひろみ?

『SPECTRUM』は内容が薄い。【KALEIDOSCOPE】と【SPECTRUM】には上原ひろみの“らしさ”があるが,正直,CDを聴き終えて頭の中でリフレインする曲が1曲もなかった。オリジナル曲の不作が今回のカヴァー曲の大量採用に向かわせたのだろう。
いつのまにか管理人の視聴行動は,チャーリー・チャップリンに捧げたラグタイム風のテンポ・チェンジが面白い【MR.C.C.】と,これぞ!名バラードな【SEPIA EFFECT】の2曲だけを聴くアルバムと化している。
『SPECTRUM』批評は以上で終わり〜。

実はボーナスディスクの『LIVE AT BLUE NOTE NEW YORK 2010』って,同タイトルで2011年にリリース済のDVDの音声部分のリマスタリング盤である。
これが超いいライブ盤でして,特に【THE GAMBLER】における観客との“戯れ具合”に上原ひろみの陽性がハッキリと出ている。
帰って来い! “エンターテイナー”の上原ひろみ! 戻って来い! 『PLACE TO BE』で聴かせてくれた“おセンチな”上原ひろみ!
01. Kaleidoscope
02. Whiteout
03. Yellow Wurlitzer Blues
04. Spectrum
05. Blackbird
06. MR. C.C.
07. Once in a Blue Moon
08. Rhapsody in Various Shades of Blue
09. Sepia Effect
Bonus Disc〜Live at Blue Note New York 2010
01. BQE
02. Sicilian Blue
03. Choux a la Creme
04. Pachelbel's Canon
Viva! Vegas
05. Show City, Show Girl
06. Daytime in Las Vegas
07. The Gambler
08. Place to Be
(テラーク/TELARC 2019年発売/UCCO-8031/2)
(☆直輸入盤仕様 ライナーノーツ/上原ひろみ,川口美穂)
★【初回限定盤】 SHM−CD2枚組
★豪華スリップ・ケース仕様
★8P別冊ブックレット
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