
第三極を解説するなら,第一は矢野沙織〜寺久保エレナに代表される「王道」ライン。第二は小林香織に代表されるフュージョン・ライン。
ズバリ,第三極とは見た目コスプレチックなオタク系女子なゲテモノ・ライン。ただしユッコ・ミラーの中身は本物中の本物であった。
真面目なジャズ/フュージョン・ファンの皆さん。きゃりーぱみゅぱみゅ風のビジュアルに惑わされるな!
…と偉そうに語っているが,これは無知を強がりでカバーしている管理人。管理人はユッコ・ミラーをノーマークでした。ユッコ・ミラーのジャズ・サックスは「中洲ジャズ」で初めて聞きました。そして本当に凄い人が出てきたものだと衝撃を受けて帰宅しました。
そう。ユッコ・ミラーの魅力とは音・音・音! たとえ地下アイドルの佇まいであってもジャズ・サックスは極上! 生ライブ後に勢いで『KIND OF PINK』(以下『カインド・オブ・ピンク』)を買ってしまいました〜。
『カインド・オブ・ピンク』のハイライトは,路上ライブで衝撃を受けた【YES OR NO】である。【YES OR NO】のスタジオ演奏を聴いてみたかった。
そうしてウェイン・ショーターが現代に黄泉がえって来たかのようなメロディアスで理知的なアルト・サックスに魂を射抜かれてしまった。フラジオ連発の“超絶技巧”で聴くウェイン・ショーターが目の前にいる感じ。
そうして矢野沙織ファンとしては【CONFIRMATION】の出来である。ユッコちゃん。まだ沙織ちゃんの方が上手ですっ。ユッコ・ミラーはまだ青い。才能だけでここまで来ている。
そうしてスクェア・ファンとしては【宝島】の出来である。ユッコちゃん。まだ伊東さん,本田さんの方が上手ですっ。ユッコ・ミラーはまだ青い。才能だけでここまで来ている。
でもいいんです。久しぶりにワクワクする若手に出会ったのです。現在はまだまだ発展途上のユッコ・ミラーを応援したいと思っていますし『カインド・オブ・ピンク』のような「荒削りな」演奏は「旬である」今しか聴けないのです。数年後は成熟してしまってユッコ・ミラーの魅力が薄まるかもなのです…。

『カインド・オブ・ピンク』から最初に耳に飛び込んでくるのはユッコ・ミラーのアルト・サックスであるが,最後に耳に飛び込んでくるのは何を演ってもデヴィッド・マシューズの名アレンジ!
そう。デヴィッド・マシューズがユッコ・ミラーの極上の音を拝借して,シャドーで「ザ・デヴィッド・マシューズ」の新作を作り上げてしまった感じがする。それだけデヴィッド・マシューズとユッコ・ミラーの“天才”がシンクロしている。
ユッコ・ミラーの『カインド・オブ・ピンク』を聴き込んで,管理人が思い出したは「笹路正徳・フィーチャリング・小林香織」の『FINE』であった。結局の所,かおりんは『FINE』が一番良かった…。
ユッコちゃん。デヴィッド・マシューズとは良い関係のままデヴィッド・マシューズを超えてくださいねっ。いつの日か「ユッコ・ミラー・フィーチャリング・デヴィッド・マシューズ」のアルバムを作ってくださいねっ。
“外タレ扱い”ユッコ・ミラーの才能なら絶対に出来る! 矢野沙織,小林香織,寺久保エレナの次に応援しております。
CD
01. Blue Stilton
02. 宝島
03. 'Round Midnight
04. Confirmation
05. 海の見える街
06. Yes or No
07. 「名探偵コナン」メイン・テーマ
08. In a Dream
09. Poppin' Shower
10. 人生のメリーゴーランド
DVD
01. Blue Stilton (Music Video)
02. レコーディング・オフショット&インタビュー
03. Softly, as in a Morning Sunrise (スタジオ・スペシャル・セッション)
(キングレコード/KING RECORD 2019年発売/KICJ-90830)
★【初回限定盤】ボーナスDVD付 2枚組
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