FORTUNE-1 ギタリストが交代して,TRIXの第四期が始動した。
 平井武士から菰口雄矢への交代を受け入れるには長い時間がかかったが,菰口雄矢から佐々木秀尚への交代はすんなり受け入れることができた。
 とにかく佐々木秀尚熊谷徳明との“天性の相性”がチリバツであって,本番はいつも1回で見事に決まる感じ!? ピタッ,ビジッとハマル感じ!?

 その分,菰口雄矢が加入した時のような,シリアスなサウンド・カラーへの変化を危惧すことはないのだが,それはないものねだりということ。個人的には,ただただギターフュージョンの「王道路線」の腕を磨いていけばよい。元々,安定志向で「王道路線」が大好きなのだから大歓迎!
 ササキング,ようこそTRIX・ワールドへ! 超絶なのにナチュラルなフュージョンギタリストの加入をずっと待ってたんだよ〜!

 佐々木秀尚加入後の1作目となる『FORTUNE』だが,実は佐々木秀尚以外の部分でいろいろな発見があった。
 まず曲の方だが【RESPONSE】なんかは「あれっ,この曲って須藤満?」ってクレジットを見直したら熊谷徳明の作曲であった。熊谷徳明の作風の中に無意識に須藤満からの影響を受けている?

 バラードにしても【永遠に】はギターではなく鍵盤バラード。個人的にTRIXの好きな曲を一曲挙げろと言われれば,管理人なら【CECILIA】を選ぶ。【CECILIA】の渾身のギターバラードに何度涙したことだろう。
 でも【永遠に】は繰り返し聴けば聴くほどに,この曲はピアノバラードでなきゃ,と思うようになった。感情を顔に出さないAYAKIピアノだからこそ美メロが深く心に刺さる。これって,今後のTRIXの武器となるかも?

FORTUNE-2 AYAKIと来れば【BEYOND THE ABILITY】について語らないわけにはいかない。この世界観は独特であって“宇宙人”であるAYAKIにしか作れない超ハイレベルな曲である。この曲をチック・コリアの「エレクトリック・バンド」に提供してほしい。演奏次第でアレンジ次第で途方もなく世界が広がる可能性が感じられる。AYAKING

 そうして待望の新キラー・チューン【立夏】の誕生である。新エース=佐々木秀尚TRIXに加入してくれた熊谷徳明の喜びが爆発している。とにかく笑顔でニッコニコ! POPな【立夏】が大大好き! 昨晩は【立夏】ばかりを10回聴いてしまいました。

 【立夏】を楽し気に演奏する熊谷徳明の笑顔が目に浮かぶ。【立夏】を楽し気に演奏する須藤満の笑顔が目に浮かぶ。【立夏】を楽し気に演奏するAYAKIの笑顔が目に浮かぶ。そしてその3人の視線はTRIXの新エース=佐々木秀尚に向けられている。

 映像で見ただけであるが,佐々木秀尚の立ち姿が,何だかT−スクェアに新加入した時の本田雅人の雰囲気に似ていると思った。バンドのメンバーの視線が厳しくない。それどころか新メンバーなのにすでにバンドの中心人物。その後,T−スクェア本田雅人に付いて行ったように,TRIXは今後,佐々木秀尚に付いて行けばよい。そう思わせてくれるバカテクとヒューマンな人間性が感じられる。

FORTUNE-3 『FORTUNE』を聴き終えて,佐々木秀尚ギターを聴き終えて,管理人はこう宣言する。

 『FORTUNE』は,そうは言っても星4つ。バンド・サウンドの完成までにはもうしばらく時間がかかる。ただし,このうえなく相性チリバツの佐々木秀尚という超絶ギタリストの加入を得て,TRIXギターフュージョンが再び動き始めました。これでTRIXは安泰です。第四期TRIXは盤石です。
 熊谷徳明フュージョン王国は佐々木秀尚の手を借りて完成に向かって“まっしぐら”です!

PS 「FORTUNE-3」は販促用のステッカーです。

 
01. First Time
02. Remember
03. Response
04. 永遠に
05. Beyond the Ability
06. 立夏
07. 500 miles flight
08. Arabesque
09. How about you?

 
TRIX
NORIAKI KUMAGAI : Drums
MITSURU SUTOH : Bass
HIDEHISA SASAKI : Guitar
AYAKI : Keyboards

(キングレコード/KING RECORD 2017年発売/KICJ-773)

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