
「ジャズはライブ」に限る。そのことを他の誰よりも小曽根自身が知っているはずなのに…。
そんな小曽根真のライブ盤がついに出た! 「ザ・トリオ」10周年アニバーサリー企画第2弾『ALIVE!!〜LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』。
そう。小曽根真初のライブ盤にして,初のDVD盤である。( ←注:塩谷哲との共演盤『デュエット』は異色盤ですのでカウントなし!? )
『ALIVE!!〜LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』を見て,冒頭の“小曽根真の七不思議”の秘密を垣間見た気がする。『ALIVE!!〜LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』の“クオリティの高さ”はハンパではない。
「ザ・トリオ」の演奏が完璧なのは当然として,なんと今回も名エンジニア=ジョー・ファーラが参戦している。録音が良ければ照明も良い。映像の方もカメラも多いし,カット割も見たいポイントにちゃんと映像が切り替わる“ファン目線”での編集にも配慮が行き届いている。
この“クオリティへのこだわり”が小曽根真にライブ盤の発売を躊躇させてきた理由であろう。小曽根真はNY在住の日本人ジャズメンであった。
『ALIVE!!〜LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』は,「ザ・トリオ」10周年記念盤『ファースト・ディケイド』ジャパン・ツアーのライブ。そう。「ザ・トリオ」貫禄のベスト・ライブである。
『ALIVE!!〜LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』の見所は「ザ・トリオ」3人の見事なコンビネーション! 超一流の3人が,互いをリスペクトし,心を合わせ,息を合わせている。小曽根真のアイ・コンタクトで「ザ・トリオ」が“しなやかに”スイングしている。
特にトリオとしての音の強弱の付け方が絶品である。小曽根真の日本人離れしたリズム感が実に素晴らしい。
それにしても,あの小曽根真の満点笑顔! 超高速タッチでピアノをドライブしている間も,演奏するのが楽しくて楽しくてしょうがない様子。小曽根真の満点笑顔がジェームス・ジーナスとクラレンス・ペンにも伝染し,やがては「ザ・トリオ」の音楽全体に楽しさが充満していく。
『ALIVE!!〜LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』ではアルバムでの演奏以上に,ジェームス・ジーナスのベース・ソロ,クラレンス・ペンのドラム・ソロに多くの時間が割かれているのがいい。「ジャズはライブ」の本領発揮である。

いや〜,このライブCDが侮れない。これはおまけではない。クオリティにこだわる小曽根真“自慢の逸品”である。
管理人はこのCD盤の演奏が好きで好きで,DVDを買ったのかCDを買ったのか分からなくなるヘヴィー・ローテーション。『ALIVE!!〜LIVE AT BLUE NOTE TOKYO』の唯一の汚点はDVDに収録するか,CDに収録するかの選曲ミス? 【ビエンヴェニードス・アル・ムンド】だけは映像付で見たかった〜。
DVD
01. THREE WISHES
02. BRAZILIAN SKETCH
03. HOME
04. CENTRAL BOOKING
05. LULLABY FOR RABBIT
06. THE BEGINNING
07. ASIAN DREAM
08. NO SIESTA
09. MY FOOLISH HEART
CD
01. STINGER
02. BIENVENIDOS AL MUNDO
03. THREE THE HARD WAY
04. DANCE ON THE BEACH
05. PANDORA
06. THE OUTBACK
THE TRIO
MAKOTO OZONE : Piano, Fender Rhodes
JAMES GENUS : Acoustic Bass, Electric Bass
CLARENCE PENN : Drums, Percussion
(ヴァーヴ/VERVE 2007年発売/UCBJ-9001)
★【初回生産限定盤】 DVD+CD 2枚組
★【初回生産限定盤】 DVD+CD 2枚組
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