「渡辺貞夫カルテット 2021」! LIVEレポート2日目の今夜はステージング編です。

 “奇跡の88歳”渡辺貞夫健在なり〜! 管理人の心配をよそに渡辺貞夫はまだまだ現役&生涯現役! まだまだやってほしい,と願う必要などない。
 人前では4か月ぶりとなる渡辺貞夫LIVEツアーの2日目。音楽生活70周年の渡辺貞夫といえ,プロ・ミュージシャンの証言を総合すると,人前での久しぶりの生演奏は「勘が鈍る」し,余計な力が入って演奏いく演奏を行なうのは難しいそうだ。

 渡辺貞夫も例外ではなかったことだろう。でもそれでも渡辺貞夫は自分の演奏にもカルテットの演奏にも満足している様子に見えたし,それは観客全員もそうだった。

 「あの申し訳ないんですけど,実はサントリーホールで僕の音楽生活70周年というストリングスとのコンサートがあるんですけど,それの予行演習みたいになってしまう」という正直な人間性による謝罪?で始まったコンサートだったが,あの会場にいた全員が「70周年のストリングスとの予行演習」に付き合うことを喜んだ。
 ピアノ小野塚晃ベース粟谷巧にいたってはサントリーホールの舞台には立たない。でもそれでも2人は一生懸命であって「今日が本番」とばかりに全力で最高の演奏を聴かせてくれた。

 例えば渡辺貞夫は演奏中にリードの交換を頻繁に行なうのだが,リード交換のつなぎの時間は小野塚晃が長い長いピアノ・ソロでつないでいく。
 久しぶりに聴くDIMENSIONではない小野塚晃も最高であって,渡辺貞夫と演奏するのが楽しくて楽しくてしょうがない様子。ウォーッ,小野塚晃

 それにしても今回のセットリストがもうたまりません。『ELIS』好きとしては2曲も披露していただき,特に超超大好きな【PASSO DE DORIA】が初めて聴けた! 超うれしい。うれしすぎる〜。【MANHATTAN PAULISTA】が来て喜びも2倍である。
 渡辺貞夫のブラジルが最強です。

 後はバラードだよなぁ。【花は咲く】と【CARINHOSO】。もはや鉄板のお約束であるが,それでも何回聴いても最高〜! 渡辺貞夫バラードが最強なのです。

 最後に今回の「福岡公演」では渡辺貞夫の意外な一面を感じた。それは今回のLIVEが延期になったことについて全くお詫びの言葉がなかったことだ。
 今までの渡辺貞夫のイメージなら,例えば「お待たせして申し訳ありません」とか「皆さん,コロナに負けずにお元気でしたか?」とか「緊急事態宣言の中よくぞ足を運んでくださいました」とかの気遣いの言葉が当然あるものと思っていた。

 勿論,渡辺貞夫側に非など一切ない。でもそれでも“気遣いの人”渡辺貞夫の口から,公演延期とか新型コロナの話題が少なからず出ると思っていた。が,しかし…。
 これってどういうこと? 管理人は考えた。そして出した答えはこうである。渡辺貞夫は,徹底したプロ意識の塊りの人。本気で「音楽で世界を平和にしたい」。本気で「音楽でコロナ禍の世界を救いたい」。そう考えているに違いない。
 世界は渡辺貞夫をこれまでになく必要としている。世界中の人々に渡辺貞夫の音楽よ,届け!

 さて,この記事はLIVEレポートなので,ステージ後半のセットリストについても報告しておきます。



2ndセット【BOSSA】:
10.MANHA DE CARNAVAL
11.SAMBA EM PRELUDIO
12.I LOVE TO SAY YOUR NAME
13.JUNTO COM VOCE
14.PASSO DE DORIA
15.WATER COLORS
16.BUTTERFLY
17.LIFE IS ALL LIKE THAT(FOR SNOOPY & HIS FRIENDS)
18.花は咲く

アンコール:
19.MANHATTAN PAULISTA
20.CARINHOSO


 
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