この記事は「スーパートリビア」の「グラミー賞 ジャズ部門」との連動記事です。
「スーパートリビア」の記事で記したように,CD購入済の「グラミー・受賞作」(または「グラミー・ノミネート作」)の“お祝いレビュー”(あるいは“残念レビュー”)をUPいたします。
それで読者の皆さん,お断り&再確認しておきますが,レビューするのは既に所有済のCDだけですから〜。追加購入はしませんから〜。
なお,現在「アドリブログ」の「JAZZ/FUSION CD批評」では“1アーティスト1枚縛り”で絶賛レビュー中ですが「グラミー受賞・ノミネート」は“1アーティスト1枚縛り”ノーカウントといたします。
こうなるとパット・メセニーとかチック・コリアとかマイケル・ブレッカーとかのレビュー数が突出する? まぁ,いずれは所有CDを全枚レビューすることになるので,早いか遅いか,の違いだけ!? なお,この連動記事は特別企画ゆえにトラック批評もノーカウントといたします。
パット・メセニーの大ファンな管理人。これまでパット・メセニーの新作が大ヒットする度に「これは『想い出のサン・ロレンツォ』を超えたか? いいや,まだまだ」の繰り返しで,相も変わらずパット・メセニーと来れば『想い出のサン・ロレンツォ』推しであった。
そんな管理人がここに宣言する。『ザ・ウェイ・アップ』こそがパット・メセニーの“最高傑作”である。
だから『ザ・ウェイ・アップ』が「Category 45 - Best Contemporary Jazz Album」を制したのは,至極当然の結果である。『ザ・ウェイ・アップ』のグラミー受賞は,パット・メセニー・ファンとしたは「誇らしい」限りである。
しか〜し,その一方でジャズ/フュージョン・マニアの管理人としては,ちょっと悔しい思いも感じている。なぜなら2005年の一番の収穫は,ビル・エヴァンスの『SOULGRASS』(以下『ソウルグラス』)だからである。
円熟のパット・メセニー,これまでの積み重ねがあればこそ「1枚1曲の組曲」にチャレンジできたし,その結果は,本人たちの予想を超えた「ジャズ史に残る金字塔」の1枚だと思う。
対して『ソウルグラス』にジャズ/フュージョンの,今,を強く感じる。『ソウルグラス』を聴く度に,今まで感じたことのない「ワクワク・ドキドキ」を感じる。
ズバリ『ソウルグラス』はパーティー・ソングである。社交的な交友の場を大いに盛り上げてくれる。未だかつてないジャズの誕生である。そしてビル・エヴァンスが道を開いた,新しいジャズが売れるように思っている。
ビル・エヴァンスという人は,あのマイルス・デイビスの復帰の立役者の1人に数えられるくらいに,時代の空気を察知する嗅覚が鋭すぎる人であって,ジャズ界では誰も見向きしなかったころ頃から,クラブ・ジャズやヒップホップの要素を取り入れてきた人である。
ただ個人的には,そんなビル・エヴァンスの「先見の明?」を「海の物とも山の物ともつかぬ」と思ってしまう方でして…。
そんな時代を先取りするした,自分自身の関心事を追い求める多様なスタイルを信条とするビル・エヴァンスが『ソウルグラス』でチャレンジしたのが,またしてもジャズ界では「未開拓の地」ブルーグラスである。
多くの読者の皆さんは「えっ? ブルーグラス? それってなあに?」だと思う。でもいいんです。ブルーグラスとはビル・エヴァンスの『ソウルグラス』。そう思い込んで聴けばいいんです。やがてビル・エヴァンスが全世界にブルーグラスを浸透させてくれるはずです。
いいや,ビル・エヴァンスのブルーグラスは,本来のブルーグラスをもかなり歪曲させている。フュージョンに寄せたザ・フレックトーンズにサックスが乗っかったイケイケで,確かに牧歌的でカントリーでソウル・ジャズの要素もあるのだが,古い音楽が最新版にアップデートされた感覚の音楽であって,全くもって新しいフレッシュ・サウンドなのだから,これは旧来のブルーグラスとは分けて聴くべき音楽であろう。
とにかく管理人にとっての2005年度の代表作とは,パット・メセニーの『ザ・ウェイ・アップ』とビル・エヴァンスの『ソウルグラス』が5:5なのである。
ビル・エヴァンスと来れば,十中八九がピアノのビル・エヴァンスの方であろうが,サックスのビル・エヴァンスがマイナーかというと決してそのようなことはない。
サックスのビル・エヴァンスの活動の経歴もとても華々しい。『ソウルグラス』がサックスのビル・エヴァンスの名声を更に高めてくれることだろう。
01. Soulgrass
02. Home On The Hill
03. Eyes Of A Child
04. Small Town Jack
05. Weekend Cowboy
06. Snap Dragon
07. Celtic Junction
08. Shenandoah Breakdown
09. Arthur Ave
10. Jean Pierre
BILL EVANS : Soprano Saxophone, Tenor Saxophone, Background Vocals
BELA FLECK : Banjo
ANTON LEOS : Banjo
STUART DUNCAN : Fiddle
SAM BUSH : Mandolin
JERRY DOUGLASS : Dobro
PAT BERGESON : Acoustic Guitar, Rhythm Guitar, Harmonica
JOHN SCOFIELD : Guitar
BRUCE HORNSBY : Piano
CLIFFORD CARTER : Organ, Keyboards, Background Vocals
DAVID KIOSKI : Piano
VICTOR WOOTEN : Bass
MARK EGAN : Bass
VINNIE COLAIUTA : Drums
DAVID CHARLES : Percussion
歴代誌第一14章 ダビデの家族
ビル・フリゼール 『ナッシュビル』
「スーパートリビア」の記事で記したように,CD購入済の「グラミー・受賞作」(または「グラミー・ノミネート作」)の“お祝いレビュー”(あるいは“残念レビュー”)をUPいたします。
それで読者の皆さん,お断り&再確認しておきますが,レビューするのは既に所有済のCDだけですから〜。追加購入はしませんから〜。
なお,現在「アドリブログ」の「JAZZ/FUSION CD批評」では“1アーティスト1枚縛り”で絶賛レビュー中ですが「グラミー受賞・ノミネート」は“1アーティスト1枚縛り”ノーカウントといたします。
こうなるとパット・メセニーとかチック・コリアとかマイケル・ブレッカーとかのレビュー数が突出する? まぁ,いずれは所有CDを全枚レビューすることになるので,早いか遅いか,の違いだけ!? なお,この連動記事は特別企画ゆえにトラック批評もノーカウントといたします。
Category 45 - Best Contemporary Jazz Album ; Soulgrass / Bill Evans

そんな管理人がここに宣言する。『ザ・ウェイ・アップ』こそがパット・メセニーの“最高傑作”である。
だから『ザ・ウェイ・アップ』が「Category 45 - Best Contemporary Jazz Album」を制したのは,至極当然の結果である。『ザ・ウェイ・アップ』のグラミー受賞は,パット・メセニー・ファンとしたは「誇らしい」限りである。
しか〜し,その一方でジャズ/フュージョン・マニアの管理人としては,ちょっと悔しい思いも感じている。なぜなら2005年の一番の収穫は,ビル・エヴァンスの『SOULGRASS』(以下『ソウルグラス』)だからである。
円熟のパット・メセニー,これまでの積み重ねがあればこそ「1枚1曲の組曲」にチャレンジできたし,その結果は,本人たちの予想を超えた「ジャズ史に残る金字塔」の1枚だと思う。
対して『ソウルグラス』にジャズ/フュージョンの,今,を強く感じる。『ソウルグラス』を聴く度に,今まで感じたことのない「ワクワク・ドキドキ」を感じる。
ズバリ『ソウルグラス』はパーティー・ソングである。社交的な交友の場を大いに盛り上げてくれる。未だかつてないジャズの誕生である。そしてビル・エヴァンスが道を開いた,新しいジャズが売れるように思っている。
ビル・エヴァンスという人は,あのマイルス・デイビスの復帰の立役者の1人に数えられるくらいに,時代の空気を察知する嗅覚が鋭すぎる人であって,ジャズ界では誰も見向きしなかったころ頃から,クラブ・ジャズやヒップホップの要素を取り入れてきた人である。
ただ個人的には,そんなビル・エヴァンスの「先見の明?」を「海の物とも山の物ともつかぬ」と思ってしまう方でして…。
そんな時代を先取りするした,自分自身の関心事を追い求める多様なスタイルを信条とするビル・エヴァンスが『ソウルグラス』でチャレンジしたのが,またしてもジャズ界では「未開拓の地」ブルーグラスである。

いいや,ビル・エヴァンスのブルーグラスは,本来のブルーグラスをもかなり歪曲させている。フュージョンに寄せたザ・フレックトーンズにサックスが乗っかったイケイケで,確かに牧歌的でカントリーでソウル・ジャズの要素もあるのだが,古い音楽が最新版にアップデートされた感覚の音楽であって,全くもって新しいフレッシュ・サウンドなのだから,これは旧来のブルーグラスとは分けて聴くべき音楽であろう。
とにかく管理人にとっての2005年度の代表作とは,パット・メセニーの『ザ・ウェイ・アップ』とビル・エヴァンスの『ソウルグラス』が5:5なのである。
ビル・エヴァンスと来れば,十中八九がピアノのビル・エヴァンスの方であろうが,サックスのビル・エヴァンスがマイナーかというと決してそのようなことはない。
サックスのビル・エヴァンスの活動の経歴もとても華々しい。『ソウルグラス』がサックスのビル・エヴァンスの名声を更に高めてくれることだろう。
01. Soulgrass
02. Home On The Hill
03. Eyes Of A Child
04. Small Town Jack
05. Weekend Cowboy
06. Snap Dragon
07. Celtic Junction
08. Shenandoah Breakdown
09. Arthur Ave
10. Jean Pierre
BILL EVANS : Soprano Saxophone, Tenor Saxophone, Background Vocals
BELA FLECK : Banjo
ANTON LEOS : Banjo
STUART DUNCAN : Fiddle
SAM BUSH : Mandolin
JERRY DOUGLASS : Dobro
PAT BERGESON : Acoustic Guitar, Rhythm Guitar, Harmonica
JOHN SCOFIELD : Guitar
BRUCE HORNSBY : Piano
CLIFFORD CARTER : Organ, Keyboards, Background Vocals
DAVID KIOSKI : Piano
VICTOR WOOTEN : Bass
MARK EGAN : Bass
VINNIE COLAIUTA : Drums
DAVID CHARLES : Percussion
(BHM/BHM 2005年発売/VICJ-61290)
(デジパック仕様)
(ライナーノーツ/工藤由美)
(デジパック仕様)
(ライナーノーツ/工藤由美)
歴代誌第一14章 ダビデの家族
ビル・フリゼール 『ナッシュビル』