この記事は「スーパートリビア」の「グラミー賞 ジャズ部門」との連動記事です。
「スーパートリビア」の記事で記したように,CD購入済の「グラミー・受賞作」(または「グラミー・ノミネート作」)の“お祝いレビュー”(あるいは“残念レビュー”)をUPいたします。
それで読者の皆さん,お断り&再確認しておきますが,レビューするのは既に所有済のCDだけですから〜。追加購入はしませんから〜。
なお,現在「アドリブログ」の「JAZZ/FUSION CD批評」では“1アーティスト1枚縛り”で絶賛レビュー中ですが「グラミー受賞・ノミネート」は“1アーティスト1枚縛り”ノーカウントといたします。
こうなるとパット・メセニーとかチック・コリアとかマイケル・ブレッカーとかのレビュー数が突出する? まぁ,いずれは所有CDを全枚レビューすることになるので,早いか遅いか,の違いだけ!? なお,この連動記事は特別企画ゆえにトラック批評もノーカウントといたします。
※ 補足:
『サム・スカンク・ファンク』批評は,2007/1/16にUP済でした。グラミー受賞・ノミネートされていたので2007年2月に「スーパートリビア:グラミー賞 受賞作」に掲載することが決まっていたのに忘れていました。それ位にブレッカー・ブラザーズが凄かった,ということで…。来年以降は記事が重複しないように気を付けます。
ジャズ/フュージョン界にファミリー・バンド(兄弟バンド)は「あるにはある」が,その分母の大きさに対する分子の少なさに釈然としないものがある。
例えば,ニューオリンズのジャズ環境。ジャズ発祥の地=ニューオリンズは今日でも巷の隅々までジャズで溢れている。街中,近所中,大小の通りでジャム・セッション!
そしてその中心がファミリー・バンド! 家族のコミュニケーション手段の1つが共にジャズを演奏することなのである。
さて,ファミリー・バンドの特徴は,楽器がかぶらないこと → 目指すは家族単位でのビッグ・バンド! 家族内にピアニストが2人いるなど有り得ない。サックスやるならアルトとテナーで切り分ける。
マルサリス家(エリス,ブランフォード,ウイントン)しかり,アダレイ兄弟(キャノンボール,ナット),ユーバンクス兄弟(ロビン,ケビン),ジョーンズ3兄弟(ハンク,サド,エルヴィン)しかり…。
初顔合わせのセッションもいいが,気心・手の内を熟知した“バンド・サウンド”こそが名演を生む。その名演はそのままデビューへと導かれる,と思ってしまうのは素人考え?
折紙付きのファミリー・バンドがCDで聴けないものは,ジャズ/フュージョン界にとって,いいや,全世界にとっての大損失である。
しかし,こんな管理人の願い届かず,ファミリー・バンドは大抵デビュー・即解散! 家族揃ってすぐに他流試合へ出かけてしまう。
そんな中“楽しい”ファミリー・バンドを継続していた兄弟がいる。ランディ・ブレッカーとマイケル・ブレッカーの双頭コンボ「ブレッカー・ブラザーズ」である。
そんな“仲良し兄弟”「ブレッカー・ブラザーズ」の最新作が『SOME SKUNK FUNK』(以下『サム・スカンク・ファンク』)。
『サム・スカンク・ファンク』は,公式にはランディ・ブレッカーのソロ・アルバムであり「ランディ・ブレッカー・ウィズ・マイケル・ブレッカー」名義であるが,実質的には「ブレッカー・ブラザーズ」の最新作と言い切ってよい。
余談になるが,あの史上最強超有名盤,キャノンボール・アダレイの『サムシン・エルス』が“実質”マイルス・デイビスのものであることから,ジャズ/フュージョン界には,名義人はさほど重要視しないという定説がある。
ゆえに『サム・スカンク・ファンク』=「ブレッカー・ブラザーズ」の最新作は全く問題なしなのら〜!?
『サム・スカンク・ファンク』の主役であるランディ・ブレッカーについては「マイケル・ブレッカーの兄」と称されることが多いが,ランディ・ブレッカーは,ピンでもバリバリ,超一流の「ウルトラ・テクニカル・トランペッター」である。
マイケル・ブレッカーの最初のアイドルが,兄・ランディ・ブレッカーだったのは有名な話。あのマイルス・デイビスより先に電化路線を歩んでいたのもランディ・ブレッカーであった(これは有名ではないのかも)。
そう。ランディ・ブレッカーこそが「ブレッカー・ブラザーズ」を牽引し“カッコイイ”フュージョン・シーンの最前線を疾走してきた,数少ない「フュージョン・エリート」であった。
「フュージョン・エリート」ランディ・ブレッカーの近年のテーマは「ジャズ回帰」!
『サム・スカンク・ファンク』は「ブレッカー・ブラザーズ」往年のヒット・パレード集であるが,ランディ・ブレッカーの「ジャズ回帰」正しく,アレンジがジャズ=ビッグ・バンド!
WDRビッグ・バンドの“分厚い音圧”が,フュージョンの名曲をジャズの名演へと昇華させる! 単なる過去の焼き直しとならないのが「フュージョン・エリート」ランディ・ブレッカーの証し! “ジャズメン魂”を手に入れた「フュージョン・エリート」の快進撃を是非聴いてほしい。
PS いやいや,やっぱり聴き所はランディ・ブレッカーよりマイケル・ブレッカーでしょ?
01. SOME SKUNK FUNK
02. SPONGE
03. SHANGHIGH
04. WAYNE OUT
05. AND THEN SHE WEPT
06. STRAP-HANGING'
07. LET IT GO
08. FREEFALL
09. LEVITATE
10. SONG FOR BARRY
RANDY BRECKER : Trumpet
MICHAEL BRECKER : Tenor Saxophone
JIM BEARD : Piano, Synthesizer
WILL LEE : Electric Bass
PETER ERSKINE : Drums
MARCIO DOCTOR : Percussion
THE WDR BIG BAND KOLN CONDUCTED BY VINCE MENDOZA
ソロモンの歌5章 愛の表現に酔いなさい!
デューク・ピアソン 『スイート・ハニー・ビー』
「スーパートリビア」の記事で記したように,CD購入済の「グラミー・受賞作」(または「グラミー・ノミネート作」)の“お祝いレビュー”(あるいは“残念レビュー”)をUPいたします。
それで読者の皆さん,お断り&再確認しておきますが,レビューするのは既に所有済のCDだけですから〜。追加購入はしませんから〜。
なお,現在「アドリブログ」の「JAZZ/FUSION CD批評」では“1アーティスト1枚縛り”で絶賛レビュー中ですが「グラミー受賞・ノミネート」は“1アーティスト1枚縛り”ノーカウントといたします。
こうなるとパット・メセニーとかチック・コリアとかマイケル・ブレッカーとかのレビュー数が突出する? まぁ,いずれは所有CDを全枚レビューすることになるので,早いか遅いか,の違いだけ!? なお,この連動記事は特別企画ゆえにトラック批評もノーカウントといたします。
※ 補足:
『サム・スカンク・ファンク』批評は,2007/1/16にUP済でした。グラミー受賞・ノミネートされていたので2007年2月に「スーパートリビア:グラミー賞 受賞作」に掲載することが決まっていたのに忘れていました。それ位にブレッカー・ブラザーズが凄かった,ということで…。来年以降は記事が重複しないように気を付けます。
Category 47 - Best Jazz Instrumental Solo ; Some Skunk Funk / Michael Brecker, soloist
Category 49 - Best Large Jazz Ensemble Album ; Some Skunk Funk / Randy Brecker With Michael Brecker, Jim Beard, Will Lee, Peter Erskine, Marcio Doctor & Vince Mendoza conducting The WDR Big Band Köln

例えば,ニューオリンズのジャズ環境。ジャズ発祥の地=ニューオリンズは今日でも巷の隅々までジャズで溢れている。街中,近所中,大小の通りでジャム・セッション!
そしてその中心がファミリー・バンド! 家族のコミュニケーション手段の1つが共にジャズを演奏することなのである。
さて,ファミリー・バンドの特徴は,楽器がかぶらないこと → 目指すは家族単位でのビッグ・バンド! 家族内にピアニストが2人いるなど有り得ない。サックスやるならアルトとテナーで切り分ける。
マルサリス家(エリス,ブランフォード,ウイントン)しかり,アダレイ兄弟(キャノンボール,ナット),ユーバンクス兄弟(ロビン,ケビン),ジョーンズ3兄弟(ハンク,サド,エルヴィン)しかり…。
初顔合わせのセッションもいいが,気心・手の内を熟知した“バンド・サウンド”こそが名演を生む。その名演はそのままデビューへと導かれる,と思ってしまうのは素人考え?
折紙付きのファミリー・バンドがCDで聴けないものは,ジャズ/フュージョン界にとって,いいや,全世界にとっての大損失である。
しかし,こんな管理人の願い届かず,ファミリー・バンドは大抵デビュー・即解散! 家族揃ってすぐに他流試合へ出かけてしまう。
そんな中“楽しい”ファミリー・バンドを継続していた兄弟がいる。ランディ・ブレッカーとマイケル・ブレッカーの双頭コンボ「ブレッカー・ブラザーズ」である。
そんな“仲良し兄弟”「ブレッカー・ブラザーズ」の最新作が『SOME SKUNK FUNK』(以下『サム・スカンク・ファンク』)。
『サム・スカンク・ファンク』は,公式にはランディ・ブレッカーのソロ・アルバムであり「ランディ・ブレッカー・ウィズ・マイケル・ブレッカー」名義であるが,実質的には「ブレッカー・ブラザーズ」の最新作と言い切ってよい。
余談になるが,あの史上最強超有名盤,キャノンボール・アダレイの『サムシン・エルス』が“実質”マイルス・デイビスのものであることから,ジャズ/フュージョン界には,名義人はさほど重要視しないという定説がある。
ゆえに『サム・スカンク・ファンク』=「ブレッカー・ブラザーズ」の最新作は全く問題なしなのら〜!?
『サム・スカンク・ファンク』の主役であるランディ・ブレッカーについては「マイケル・ブレッカーの兄」と称されることが多いが,ランディ・ブレッカーは,ピンでもバリバリ,超一流の「ウルトラ・テクニカル・トランペッター」である。

そう。ランディ・ブレッカーこそが「ブレッカー・ブラザーズ」を牽引し“カッコイイ”フュージョン・シーンの最前線を疾走してきた,数少ない「フュージョン・エリート」であった。
「フュージョン・エリート」ランディ・ブレッカーの近年のテーマは「ジャズ回帰」!
『サム・スカンク・ファンク』は「ブレッカー・ブラザーズ」往年のヒット・パレード集であるが,ランディ・ブレッカーの「ジャズ回帰」正しく,アレンジがジャズ=ビッグ・バンド!
WDRビッグ・バンドの“分厚い音圧”が,フュージョンの名曲をジャズの名演へと昇華させる! 単なる過去の焼き直しとならないのが「フュージョン・エリート」ランディ・ブレッカーの証し! “ジャズメン魂”を手に入れた「フュージョン・エリート」の快進撃を是非聴いてほしい。
PS いやいや,やっぱり聴き所はランディ・ブレッカーよりマイケル・ブレッカーでしょ?
01. SOME SKUNK FUNK
02. SPONGE
03. SHANGHIGH
04. WAYNE OUT
05. AND THEN SHE WEPT
06. STRAP-HANGING'
07. LET IT GO
08. FREEFALL
09. LEVITATE
10. SONG FOR BARRY
RANDY BRECKER : Trumpet
MICHAEL BRECKER : Tenor Saxophone
JIM BEARD : Piano, Synthesizer
WILL LEE : Electric Bass
PETER ERSKINE : Drums
MARCIO DOCTOR : Percussion
THE WDR BIG BAND KOLN CONDUCTED BY VINCE MENDOZA
(ビクター/BHM PRODUCTIONS GMBH 2005年発売/VICJ-61289)
(ライナーノーツ/馬場雅之)
(ライナーノーツ/馬場雅之)
ソロモンの歌5章 愛の表現に酔いなさい!
デューク・ピアソン 『スイート・ハニー・ビー』