『QUATRE』の2曲目は【SOUS LE CIEL DE PARIS】(以下【パリの空の下】)。

 テーマ部以外ではシャンソンの名曲【パリの空の下】と識別不能な,お洒落の雰囲気などカケラもないド・ジャズ入魂の1曲であって,ベースドラムの担当はリズムではなくパリの空の下の雑踏音である。

 片山広明が“軽くひっかけたかのような”場末の小汚く薄暗キャバレー・テナーが大絶叫して盛り上がる。ジャンルに拘泥しない,その1曲1曲に合うフリージャズでのドラマを表現している。
 異邦人として【パリの空の下】を行き交う人々のブルース魂を想像しては1人酔いしれてしまう。板橋文夫のバッキングが効きまくっている。

 「キャトル・バンド」の【パリの空の下】は,シャンソン好きの人は絶対に聴かない方がいい。イメージが汚れてしまう。事件はキャバレーで起きている(by 織田裕二風)。

 
HIROAKI KATAYAMA : Tenor Saxophone
FUMIO ITABASHI : Piano
NOBUYOSHI INO : Bass
YOSHIGAKI YASUHIRO : Drums, Percussion

QUATRE-1
quatre
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イザヤ書29章 耳が聞こえない人が聞き,目が見えない人が見る
ビル・エヴァンス 『ビル・エヴァンス・トリオ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード〜8. 18, 1967