『QUATRE』の3曲目は【MARCH】(以下【マーチ】)。

 【マーチ】とは行進曲のイメージ? どことなく軍隊っぽい感じでアルバート・アイラーがかっているが,テナーのロングトーンが多いので非常に聴きやすい1曲。

 井野信義アルコに呼応する芳垣安洋のマーチングが「太鼓の達人」している中,1人テンション違いの板橋文夫ジャズ・ピアノが不規則なアタックを入れ続けてはマーチング・ドラムをリードする。

 5分27秒からのアルコソロは狙いだとして,6分14秒からの自然発生的なドラムソロは狙いなのか? テナーが去り,ピアノが去り,アロコが去った後もマーチング・ドラムが続いているが,芳垣安洋がこの状況に耐えきれなくなったのか,虚勢を張ったかのような大振りのドラミングを叩いている。

 そんな芳垣安洋に助けを差し伸べた,7分21秒からの片山広明の吹くテーマがメジャー使いで明るい雰囲気の行進曲へと変化する。「勝利の行進」を体現したテーマ・ソングである。

 
HIROAKI KATAYAMA : Tenor Saxophone
FUMIO ITABASHI : Piano
NOBUYOSHI INO : Bass
YOSHIGAKI YASUHIRO : Drums, Percussion

QUATRE-1
quatre
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