『MAJOR TO MINOR』の1曲目は【MAJOR TO MINOR】(以下【メイジャー・トゥ・マイナー】)。

 【メイジャー・トゥ・マイナー】でのバンドとの距離感が,ここ数年の峰厚介の変化を強く感じさせる演奏である。

 古澤良治郎のタイトで冴えたドラミングが,大声を挙げて観客の中へ中へと進んでいく,秋山一将ギター大口純一郎ピアノを支え続けるのとは対照的に,緩慢というか虚ろというか,白熱するバックの盛り上がりをよそに,マイペースで悠々と歌い上げている。

 管理人には,自らが思い描いた通りのバンド演奏を,自らの手で崩していこうとする峰厚介の手法は,ジャズ・フィーリングに魅せられ続けたソニー・ロリンズ像と重なってしまう。
 生真面目だったソニー・ロリンズの演奏姿勢が,生真面目な峰厚介の体内に宿っている。

 
KOHSUKE MINE : Tenor Saxophone
KAZUMASA AKIYAMA : Guitar
JUNICHIRO OHKUCHI : Piano
TSUTOMU OKADA : Bass
RYOJIRO FURUSAWA : Drums

MAJOR TO MINOR-1
MAJOR TO MINOR
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