『MILES AWAY』の3曲目は【BLUE IN GREEN】(以下【ブルー・イン・グリーン】)。
橋本一子の場合,というか本家のマイルス・デイビスの場合でも【ブルー・イン・グリーン】とは即ちビル・エヴァンスの音楽である。
【ブルー・イン・グリーン】を聴く限り,橋本一子の場合,ビル・エヴァンスとは即ちハーモニーと空間の美しさを表現しているように思える。
そう。橋本一子が【ブルー・イン・グリーン】で表現したのは「空間美」である。
この「響き」と「透明感」が秀逸で,薄暗い森林の中での大きな広場での演奏のイメージを抱く。それくらいに跳ね返りのない,すぐに吸音するのだけれど,でも広々とした空間での,どんよりとした天気の下での演奏のように聴こえてしまう。
スローな展開でいろんなことを考えそうになる自分を律して,一音一音ピアノと向き合い,音楽家としての自分と向き合う橋本一子の「心の素顔」が露わにされている。
「青の中に緑」に注目したビル・エヴァンスの耽美な世界が最高に素晴らしいのだが,橋本一子のモノクロームの陰翳を感じさせる抑制の効いた音の響きもこれまた素晴らしい。
ICHIKO HASHIMOTO : Piano
NOBUYUKI INO : Bass
ATSUO FUJIMOTO : Drums
使徒の活動25章 フェストがアグリッパ王に相談する
B.B.キング,パット・メセニー,デイヴ・ブルーベック 『KOOL JAZZ AT MIDEM』
橋本一子の場合,というか本家のマイルス・デイビスの場合でも【ブルー・イン・グリーン】とは即ちビル・エヴァンスの音楽である。
【ブルー・イン・グリーン】を聴く限り,橋本一子の場合,ビル・エヴァンスとは即ちハーモニーと空間の美しさを表現しているように思える。
そう。橋本一子が【ブルー・イン・グリーン】で表現したのは「空間美」である。
この「響き」と「透明感」が秀逸で,薄暗い森林の中での大きな広場での演奏のイメージを抱く。それくらいに跳ね返りのない,すぐに吸音するのだけれど,でも広々とした空間での,どんよりとした天気の下での演奏のように聴こえてしまう。
スローな展開でいろんなことを考えそうになる自分を律して,一音一音ピアノと向き合い,音楽家としての自分と向き合う橋本一子の「心の素顔」が露わにされている。
「青の中に緑」に注目したビル・エヴァンスの耽美な世界が最高に素晴らしいのだが,橋本一子のモノクロームの陰翳を感じさせる抑制の効いた音の響きもこれまた素晴らしい。
ICHIKO HASHIMOTO : Piano
NOBUYUKI INO : Bass
ATSUO FUJIMOTO : Drums
使徒の活動25章 フェストがアグリッパ王に相談する
B.B.キング,パット・メセニー,デイヴ・ブルーベック 『KOOL JAZZ AT MIDEM』