『AL HAIG QUARTET』の1曲目は【SWEET LORRAINE】(以下【スイート・ロレイン】)。

 イントロのあたま7秒間のアル・ヘイグピアノソロからして「これから軽快にバウンスするぞ」の雰囲気アリアリの1曲であるが,この全ては「演出家」テディ・コティックベース・ラインにある。

 【スイート・ロレイン】とは歌ものとして有名な曲であるが,テディ・コティックベース・ラインがヴォーカルをナゾッている感じで,全員がテディ・コティックの“ヴォーカル”に合わせて「跳ね系」で伴奏しまくっている。

 ヴォーカルベース・ラインだから,ここまで見事に決まったと思う。
 そしてなんだかフィル・ブラウンブラシが“シャカシャカ”鳴っている様子が「鈴の音」に聴こえて,強弱を付けてくるアル・ヘイグと高音域でシンクルする瞬間に,ウットリきてしまう。

 2分0秒からの凡庸なギターソロがいい。完全なる黒子役であって,こんな高校生みたいなギターソロは生半可なプロには弾けない。
 これぞ,ギター入りジャズピアノカルテットの真骨頂! 見事なアル・ヘイグの名バッキングの引き立て役〜。

 
AL HAIG : Piano
BENNY WEEKS : Guitar
PHIL BROWN : Drum
TEDDY KOTICK : Bass

AL HAIG QUARTET-1
AL HAIG QUARTET
アドリグをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION



ローマ1章 神の性質は創造された物を通して認められる
アート・ペッパー 『ベサメ・ムーチョ