『WAYNING MOMENTS』の1曲目は【BLACK ORPHEUS】(以下【ブラック・オルフェ】)。

 【ブラック・オルフェ】は,聴き所満載トラック。
 個人的にはイントロから攻めてくるエディ・ヒギンズピアノが実に気になる。

 個人的には大好きなVENUSレーベルのマグナム・サウンドであるが,賛否両論のお色気ジャケットのせいで,一番「割りを喰っている」のが,エディ・ヒギンズのような気もする。
 だから,バリバリのハード・バップを弾くエディ・ヒギンズの実力に自分の耳の確かさに安心したというもの。エディ・ヒギンズの絶妙の和音,そしてタイム感のタメとテンポに,あのウェイン・ショーターからの「御指名」がかかったことを納得できる。

 そうしてウェイン・ショーターフレディ・ハバードのクセのない完璧なユニゾン!
 音程を分けるではなく,同一の音程,同じフレージングで音を重ねている。以心伝心のニゾンはワン・ホーンのようでもあり3管のようでもある。完璧なユニゾン2!

 1分3秒からのウェイン・ショーターテナーソロが淀みの無い,そして破綻の無い連続的なフレージングの構成美が流石であって,ウェイン・ショーターソロ・アルバムの中では話題に上ることの少ない『WAYNING MOMENTS』でもこの出来なのだから,ウェイン・ショーター推しは間違いなかった〜!

 3分21秒からの2コーラス目の短いテナーソロの方が個人的には好みであって,こちらは豪傑なテナーサックスの持ち味を生かしたダイナミックで緩急付けた展開に耳ダンボ!

 
WAYNE SHORTER : Tenor Saxophone
FREDDIE HUBBARD : Trumpet
EDDIE HIGGINS : Piano
JYMIE MERRITT : Bass
MARSHALL TOMPSON : Drums

WAYNING MOMENTS-1
wayning moments
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