『MIRAGE』の4曲目は【SWEPT AWAY】(以下【スウェプト・アウェイ】)。

 転調を重ねて音場を切り取っていく手法の【スウェプト・アウェイ】の世界観が散漫に聴こえる。要は詰め込みすぎなのだと思うが,フュージョン界を代表する「バランサー」が2人も揃っているというのにぃ。

 デビッド・ベノワピアノもはっきりと聴こえているし,ラス・フリーマンクラシックギターがメインを奏でていることも理解できている。
 でもどうしても,何度聴いても印象に残らない。ビートの効いたイントロで「おっ!」と思わせておいて“どっちつかずの”思索的なアドリブ・ナンバーに仕上げているから,印象に残るは,ラストで弾きまくるラス・フリーマンエレクトリックギターの快感だけ!

 それまでの漫然としたメロディーを押しのけて,まるで雷が落ちたかのような3分54秒からのオーバー・ダビングしたギターソロがフラストレーションを一撃する。だったらなぜにぃ!?

 
DAVID BENOIT : Piano
NATHAN EAST : Bass
JOHN ROBINSON : Drums
RUSS FREEMAN : Classical Guitar, Electric Guitar, Synthesizers

MIRAGE-1
Mirage
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