『VINNIE COLAIUTA』の1曲目は【I’M TWEEKED/ATTACK OF THE 20LB PIZZA】(以下【アイム・トゥイークド/アタック・オブ・ザ・20ポンド・ピッツァ】)。

 「暗雲立ち込める」的な“不穏な空気”が曲全体を支配する【アイム・トゥイークド/アタック・オブ・ザ・20ポンド・ピッツァ】。
 【アイム・トゥイークド/アタック・オブ・ザ・20ポンド・ピッツァ】の何が凄いのかという話になると,ジャズフュージョン・ファンの多くは,ヴィニー・カリウタ“特大のスゴ技”スリップ・ビートの話題になるのだろう。

 だ・け・ど・ヴィニー・カリウタ・クラスになるとスリップ・ビートなんて当たり前!? スリップ・ビートごときで驚いていてはいけないのだ(失礼)。
 そうではなくて【アイム・トゥイークド/アタック・オブ・ザ・20ポンド・ピッツァ】の最大の聴き所は「風雲急を告げる」的なマイケル・ランドウの荒々しいギターの雄叫びにこそある。

 「カリズマ」のギタリストであるマイケル・ランドウは,ヴィニー・カリウタと出会ってから演奏スタイルが変わったように思う。「カリズマ」では,こんなに歪んだ音色のギターを弾く人ではなかった。
 いささかハード・ロックを超えてヘヴィ・メタルにまで足を踏み入れたプレイぶりである。

 でもなぜだろう? こんなにも“汚れた”マイケル・ランドウが無性に好きになってしまった。ヴィニー・カリウタのスリップ・ビートに負けていないマイケル・ランドウのリフ!
 管理人は“世界の”マイケル・ランドウをここまで追い込んだという1点でヴィニー・カリウタのスリップ・ビートを評価する。

 
VINNIE COLAIUTA : Drums, Keyboards, Bass, Synth loop, Sample Programming
MICHAEL LANDOU : Guitars
NEIL STUBENHAUS : Bass
LOU CANOVA : Additional Sounds

VINNIE COLAIUTA-1
vinnie colaiuta
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ヘブライ10章 仲間と集まることを怠ってはならない
ソニー・クラーク 『ソニー・クラーク・トリオ