『VINNIE COLAIUTA』の2曲目は【PRIVATE EARTHQUAKE:ERROR 7】(以下【プライヴェート・アースクウェイク:エラー7】)。

 【プライヴェート・アースクウェイク:エラー7】は,シャッフル・ビートによるヴィニー・カリウタとリズム・マシーンによる「同期物」である。
 【プライヴェート・アースクウェイク:エラー7】における人力と機械をシンクロさせるというアイディアは,ヴィニー・カリウタ駆け出し時のボスであるフランク・ザッパ譲りであって,菊地成孔坪口昌恭が「東京ザヴィヌルバッハ」で演った「M」との共演の先駆けである。

 ただし「東京ザヴィヌルバッハ」とは異なる「同期物」へのヴィニー・カリウタのアプローチは,人力の一部としてリズム・マシーンを加えるということ。対等でも共演でもないスーパー・サポートという位置付けである。

 実際にはヴィニー・カリウタの方がリズム・マシーンに音を重ねにいっているが,そこがヴィニー・カリウタの凄い所であって,あたかもリズム・マシーンがヴィニー・カリウタをサポートしているかのように逆録りしているし,若干だがリズム・マシーンにリバーブをかけて,人間的な温かみを加えている。

 同様の理由でテナーサックスオルガンベースドラムより前に出しているヴィニー・カリウタにとってリズム・マシーンとの「同期物」など小技にすぎない。本当は物凄いことなんですけどね〜。

 
VINNIE COLAIUTA : Drums, Keyboards, Additional Keyboards, Bass, Synth loop, Sample Programming, All Samples
DAVID SANCIOUS : Organ
PINO PALLADINO : Bass
STEVE TAVAGLIONE : Tenor Saxophone

VINNIE COLAIUTA-1
vinnie colaiuta
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