『PLAYS BACH DISC 1』の1曲目は【TOCCATA AND FUGA IN D MINOR】(以下【トッカータとフーガ ニ短調】)。

 恐らく,全日本国民が【トッカータとフーガ ニ短調】を聴いてイメージするのはクラシックではない。だからバッハでもない。
 ズバリ【トッカータとフーガ ニ短調】を聴いてイメージするのは,嘉門達夫の【鼻から牛乳】であろう。

 だから世界的にはどうなのかよく分からないが,日本人に限って言えば,ジャック・ルーシェの素晴らしさを紹介するのに【トッカータとフーガ ニ短調】が最適であろう。
 ジャック・ルーシェ名演からは,嘉門達夫ではなくバッハが飛び出している! そしてジャズが飛び出している!

 【トッカータとフーガ ニ短調】は,元々はコミカルな曲ではなく超シリアス系なはずなのに,ジャック・ルーシェと来たら「本日の主役登場!」状態の如く,超有名曲に「ガウンを着せて」ノリノリに押しまくる。

 1分27秒からのベース・ラインに乗せられたピアノ・トリオが一気にエンジン全開&ギア・チェンジ! 9分31秒の長尺なのだが,山場が繰り返される度に,ここぞ,という分かりやすいスイッチを合図して知らせてくれるものだから,何度でも何度でもリズムに合わせて絶叫できる! これが世界的に知れ渡る【トッカータとフーガ ニ短調】の持つ桁外れのパワーの源! ジャック・ルーシェの曲の理解と目の付け所が超一流!

 
JACQUES LOUSSIER : Piano
VINCENT CHARBONNIER : Bass
ANDRE ARPINO : Drums

PLAYS BACH-1
Plays Bach
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ペテロ第一4章 キリストのように,神の望むことを行うために生きる
SHAKATAK 『ライヴ・アット・ロニー・スコッツ・クラブ